3歳未満の乳幼児を中心に自宅などで預かる家庭的保育(保育ママ)制度が、保育所不足を補う対策として注目されている。保育ママは、保育士や、研修を受けて市町村の認定を受けた人たちだ。2万人を超える待機児童の問題を和らげるため、国や自治体は保育ママ支援の取り組みを強化し始めている。現状はどうなっているのだろう。【山崎友記子】 ◇保育者複数擁し規模拡大/「研修充実必要」の指摘も 「消防車が来たよ」。3歳の男児2人が積み木を長くつなげた「道路」の上にミニカーを走らせる。その脇で、1歳の女児が保育士のひざの上に座り、ゆったりと絵本を読んでもらっている。横浜市港北区の賃貸マンションの一角にある「おうち保育園ひよし」には、保育士の資格を持つ3人の保育ママがいて、乳幼児を9人まで預かることができる。開所は昨年の10月。2歳の長男を預けている派遣社員の母親(36)は、「育児休業明けで職場復帰したが、保育所に空き
富士市八代町で20日、1歳11カ月の女児が車の窓ガラスに首を挟まれて意識不明の重体となった。車を運転していたのは、保育士らが自宅で子どもを預かる保育ママ事業で、富士市から委託されて子どもを預かっていた女性(41)。子どもたちが欲しがったフライドポテトを買ってあげようと、車を入れたハンバーガーチェーン店で事故は起きた。記者会見を開いた富士市は「想定外だった」と陳謝した。 富士署によると、事故にあったのは、富士市西船津の会社員中西祐介さん(30)の次女花歩ちゃん。この日は午前8時前から、市が「保育ママ」を委託している女性に預けられていた。制度では、保護者が保育ママのもとに子どもを連れていくのが原則となっているが、女性はマイカーで子どもを迎えに行き、自宅に戻る途中だったという。 車内で花歩ちゃんは助手席のチャイルドシートに座り、後部座席には別に預かった1歳10カ月の女児がいた。ハンバーガーチ
都市部にあふれる「待機児童」の解消や、保育施設を維持できない過疎地の保育ニーズにきめ細かに対応するため、政府は2013年度から、新たな「小規模保育サービス」制度を導入する方針を固めた。 主に0〜2歳児を対象とした定員20人以下の少人数制の枠組みを作り、一定の資格を持つ保育ママの自宅や賃貸アパートなどでの「家庭的保育」のほか、保育ママが児童の自宅に出向く「居宅訪問型保育」などを新設し、国が助成することなどを想定している。 政府が6日に開く「子ども・子育て新システム検討会議」の基本制度ワーキングチームで、内閣府案として提示する。政府は幼稚園と保育所を一体化した「こども園(仮称)」の13年度からの導入をめざす一方、「こども園」でカバーされない3歳未満児の保育ニーズに応えるため、多様なサービスの内容について検討してきた。
菅直人首相は2011年度予算案に待機児童解消対策費として200億円を計上する方針を決めた。運営費を公的支援する保育所の対象を拡大するほか、都市部の保育所整備費の補助基準を緩和し、新たに児童3万5千人分の保育サービスを確保する。これで約1万人の新規雇用が創出できるとしている。 29日の「待機児童ゼロ特命チーム」(事務局長=村木厚子・内閣府政策統括官)で正式決定する。チームのとりまとめ案によると、11年度は待機児童対策に意欲的に取り組む自治体を対象に200億円、12年度は待機児童のいる全自治体を対象に500億円を予算計上する計画だ。 来年度予算案に盛り込む具体策は▽基準を満たす認可外保育所も補助対象に追加▽保育士などが自宅で子どもを預かる「保育ママ」の補助対象をNPO法人などに拡大し、保育ママによる「ミニ保育所」の普及を促進▽待機児童が集中する都市部で保育所整備費の支援対象を拡大――などが
冤罪被害を受けた村木審議官がめでたく復帰され、その後菅総理から直接任命された役職が「待機児童対策特命チーム」の事務局長です。 その待機児童対策特命チームが発表した原案に驚くべきことが。 そこに、「ミニ保育所(=おうち保育園のこと)」の文字が! そうです、フローレンスが苦心の上実現した「おうち保育園」が、この度国策として待機児童問題解決の政策となったのです。 それを伝える朝日新聞の切り抜きがこちら。 ------------------------------ ミニ保育所増やして待機児童減らそう 特命チーム原案 http://www.asahi.com/national/update/1111/TKY201011110501.html 2010年11月12日8時52分 待機児童の解消を目指す菅直人首相の「待機児童ゼロ特命チーム」が、「保育ママ」が複数で子どもの世話をする「ミニ保育所」の普及や
待機児童の解消を目指す菅直人首相の「待機児童ゼロ特命チーム」が、「保育ママ」が複数で子どもの世話をする「ミニ保育所」の普及や、一定基準を満たした認可外保育所への補助拡充を柱とする対策原案をまとめた。財源には「安心こども基金」を活用するほか、来年度予算案に60億円程度を盛り込むことを想定。週明けにも関係閣僚らが修正・追加点を検討したうえで最終案をまとめ、正式に発表する予定だ。 原案は、待機児童の約8割を占める3歳未満児の解消に焦点を当てる。 保育ママは、保育士や一定期間研修を受けた人が、就学前までの子どもを自宅で預かる国の事業。家庭に近い環境となる一方、保護者からは質の担保などを心配する声もある。また保育ママ側も、個人で子どもを預かると体調が悪くても休みづらく、担い手が不足しがちだった。双方の不安を解消するため、複数の保育ママが1カ所で子どもを預かる「ミニ保育所」の普及を目指す。 この
保育士の資格保有者などが自宅などで子供を預かる「保育ママ」事業について、大阪府など約40の都道府県が15日、国の定める面積基準などの要件緩和を求め、一斉に特区申請に踏み切る。大阪府は現行の基準を「不合理な規制の象徴」と位置づけており、今回の一斉申請で、地方行政を拘束している国の規制撤廃につなげたい考えだ。 保育ママ事業は、子育て支援策として国が平成12年度に開始。保育士の資格保持者や子育て経験者が、自宅などで0歳〜小学校入学前の子供を預かる。 国は保育スペースについて原則、9.9平方メートル(畳6畳分)以上と規定。現状では3人まで預かれるため、1人あたり3.3平方メートル(畳2畳分)となる。 大阪府は「都心の住宅事情で6畳分を確保するのは難しい」と主張。今年7月、内閣府に対し、独自に要件を緩和できるよう特区を申請したが、却下されていた。 このため全国知事会に問題提起したところ、約4
府が7月に特区申請した、保育関連の2件の特区提案について、国はともに提案を却下し、14日、府に最終回答した。ただし、うち1件の、保育者が子どもを預かって自宅で面倒をみる「保育ママ事業」については、利用可能な保育室の要件を事実上緩和した。 保育ママ事業を行うには、厚生労働省の要綱で、9・9平方メートル以上の専用室を確保することが求められている。最終回答で、国は「児童の健全育成のため基準は必要」として、府が求める面積要件の緩和は却下した。ただし、保育専用室の設置を求めていた要綱を改め、居間など他目的で利用されている部屋でも、保育室としての転用が可能であるとの新たな考えを示した。 また、無認可保育園の利用者の高額な保育料負担を軽減するため、利用券を支給する「保育バウチャー(利用券)制度」については、「予算措置が必要で、特区のみでは対応できない」として認めなかった。【堀文彦】
財務省では、平成22年6月18日に公表した「新成長戦略における国有財産の有効活用」の一環として、地方公共団体における家庭的保育(保育ママ)事業の実施場所として、宿舎の空きスペースの貸付等をできることとしたところですが、この度、文京区からの要望を受け、全国で初めて、宿舎の空きスペースを活用した家庭的保育事業が動き出すこととなりました。 国と地方が連携し、宿舎の空きスペースで家庭的保育事業に取り組むことは、保育所などの施設整備が不要となり、さらには、敷金や礼金が不要な宿舎を活用することにより、地方公共団体のコスト負担を抑制しつつ、待機児童の解消を図ることができるというメリットがあります。 なお、今回、活用が予定されている宿舎は次のとおりであり、文京区は23年4月からの事業開始に向けて、本日から区のホームページにおいて保育ママの募集を開始しています。 【活用予定宿舎】
■自宅・アパートを「託児所」に 保育園の代わりに、誰でも自宅などで子どもを預かることができる「保育ママ」の制度について、札幌市は29日、来年2月から試験的に実施する方針を明らかにした。家庭的な環境での保育ができるメリットがあり、待機児童の解消にも期待が寄せられている。 正式名称は「家庭的保育事業」。研修を受けると、誰でも保育ママになることができ、自宅やアパートを借りて「託児所」とすることができる。子どもの数は保育ママ一人で3人まで。補助者が一人付くと、さらに2人預かることができる。ベテランの保育士などが支援者となって巡回し、指導や助言をする。 少人数で家庭的な雰囲気の中、保育できることがメリットで、新たな保育園の建設のための財源も必要ない。今年4月で、840人に上る待機児童の解消にも期待が大きい。ただ、保育ママの負担の問題から預かる時間は原則一日8時間まで。虐待の恐れなどから、保育マ
27日午後3時10分頃、神奈川県横須賀市佐原の家庭保育福祉員(保育ママ)の主婦(46)から、「保育中の生後4か月の男児が息をしていない」と119番通報があった。 男児は病院に運ばれたが、約1時間後に死亡が確認された。同市こども育成部では同日夜に記者会見し、「お子様を預かる大変重要な事業で重大な事故が起きたことに責任を感じている」と謝罪した。 同部の発表によると、男児は同市武の会社員(34)の長男で、同日朝7時半頃に福祉員宅に預けられ、その直後に180ミリ・リットル、午前10時に200ミリ・リットルのミルクを飲んだ後、昼寝をしていた。福祉員は定期的に様子を見ていたが、午後2時40分頃、ミルクをあげるために男児を起こそうとしたところ、呼吸が止まっていたという。 同部は救急隊が男児の口中に白い液体を確認しているため、「飲んだミルクを吐いて窒息した可能性がある」としている。浦賀署で司法解剖し、死因
相模原市は13日までに、深刻な課題となっている保育所の待機児童解消を目指し、一般住宅を活用して少人数保育を行う「家庭的保育事業」に関する条例案をまとめた。家庭での保育を可能にすることで、待機児童の受け皿を増やすことが狙い。15日から10月14日まで、パブリックコメントを募集し、市議会12月定例会に提案する。議会の議決を得て、来年7月から実施する予定。 市内の保育所待機児童は、4月1日現在で514人で、喫緊の課題となっている。駅周辺が多く、市は市内10カ所程度に開設したい考え。 市保育課によると、65歳未満で、保育士資格を持つなどの条件を満たした人を、市が家庭的保育者として認定。条件を満たせば、個人の住宅でも保育事業を行える。条件は、児童1人当たり3・3平方メートルの面積があるなど、児童福祉法で規定されている広さや設備を備えるほか、火災などが発生した場合に、円滑に避難できることなど。
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