印刷 メール 防衛の森内名人 七番勝負を振り返る 森内俊之名人 図・▲4一飛まで 第70期七番勝負の勝敗と戦型 森内俊之名人(41)が羽生善治二冠(41)の挑戦を退けて防衛を果たした第70期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)。直前までの不振を跳ね返し、通算7期目の名人位を獲得した森内名人に、シリーズ中の心境や現在の将棋観などを聞いた。 ■第5局拾って「風吹いた」 ――今回の七番勝負を振り返ってください。第1局は相矢倉で、81手目まで昨年の第4局と同じ展開でした。 「その場その場で読み進めていましたが、結局なぜか同じになり、意外でした。第2局は事前に考えていた手に自信が持てず、別の手を指しましたが、全然ダメでした」 ――第3局は矢倉で、後手が急戦策をとりました。 「羽生さんはこういう攻めをつなぐのがうまいので、楽しみ半分怖さ半分という感じでした。明らかに優勢でしたが、どんどん差