フジテレビの失速が続いている。売り物だった連続ドラマは当たらず、バラエティーにも往年の勢いがない。だが、最も深刻なのはニュース番組の不振なのではないか。それが全体に波及している気がしてならない。 なぜ、そう考えるのか? 端緒は元日本テレビ経営陣の1人から得た証言だ。1980年代におけるフジ黄金期の話である。ライバル・日テレ側の話を聞いているうちに、昔のフジが強かった真の理由が分かった気がした。 並外れたバイタリティーを持っていたフジ報道局 フジは82年に初の視聴率3冠王を獲得し、それを93年までの12年間も維持し続けた。その後も他局にとって高い壁であり続けた。だが、日テレの元経営陣が、初めてフジの底知れぬ力に気付かされたのは85年だったという。それまでは負けながらもフジを侮っていた。 見方を一変させた分岐点は同年8月13日。群馬県・御巣鷹山の尾根に墜落した日航ジャンボ機から生存者が救出され
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