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ブックマーク / note.com/shinshinohara (38)

  • 食品ロスは「安全余裕」|shinshinohara

    「売り物にならない曲がったキュウリや、傷物の野菜など、だけどまだまだべられるものを売れば、消費者は安くべ物が手に入り、農家は捨てていたものから現金収入が得られ、品ロスも減り、ウインウイン、ウインでは?」そんなビジネスはどうだろう、と相談されることがある。 私は「農家の生活を破壊しますよ」と言って、止めることにしている。ほめられると思っていた相談者は、意外な顔をするが、私が次のように説明すると納得してくれる。 農家だって、子どもに教育を授けたいし、老いた両親を病院に通わせたい。それには現金収入が必要。だけどもしクズ野菜を売ったら。 消費者はクズ野菜でお腹いっぱいになり、マトモな値段の野菜には手を出さなくなるだろう。すると、農家が手にできる現金が減ってしまう。子どもを進学させてやることも、親を病院に通わすこともできなくなる。品ロスを減らそうとして、農家を苦しめることになるんです、と。

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    honeybe 2022/08/04
  • 「よそ者」考 郷に入っては郷に「驚け」|shinshinohara

    「よそ者」考。 農業の研究やってると、よそ者が農村に入ってきてイザコザが起きる話をよく耳にする。多いパターンは、大企業勤めの経験のある人が「このど田舎に俺の貴重な経験を教えてやろう」というもの。そして村の慣習を因習と決めつけ、偉そうに説教始めて、疎まれるタイプ。 関係がこじれると、もと都会人は「田舎者めらが!」と見下し、田舎にもともといる人は「なんや、感じの悪い人」となる。都会人が田舎に新風を入れてやろう、と、自分が優位に立ってると考えるとき、よそ者は不適応を起こしがちな気がする。 他方、すんなり順応する「よそ者」も少なくない。 「えー!これどうやったらできるんですか?」「うわー、こんなの、頂いていいんですか?」田舎で目にするもの耳にするもの、全て新鮮で驚き、面白がるよそ者には、みな親切。そして寄り合いがあれば「あの若者に、よそから来た視点を教えてもらおうよ」と、「よそ者」の話に耳傾けよう

    「よそ者」考 郷に入っては郷に「驚け」|shinshinohara
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    honeybe 2022/07/18
  • 結果をほめるとつけあがることが、プロセスをほめると「頑張り無罪」になることが。ではどうすれば?|shinshinohara

    子育てでも部下育成でも、「ほめて育てる」がかなり出ている。しかしほめると「つけあがる」という現象がしばしば起き、まるで勉強しなくなったり働かなくなったりする。ほめる言葉は子どもや部下のやる気を高めるどころかますます動かなくなる原因になったりする。これはなぜなのだろうか? 「100点ばっかりなんてすごいね」と、結果ばかりほめたり、「営業成績トップなんてすごいね」と成績はかりほめたりすると、逆にやる気を見せず、動かなくなることがある。これはおそらく、不安になるからだろう。今回はたまたま100点が続いた。今回はたまたま大口顧客が大量買いしてくれた。でも次は? 同じ結果を続ける自信がない。なのにほめてくれる人がいて、同じ結果、成果を期待されている。けれど同じ結果を出す自信がない。そんなとき、「オレはやればできるけど今はやらない」という論理武装して逃げ込む。幸い、これまでの成績が実力を示してくれる

    結果をほめるとつけあがることが、プロセスをほめると「頑張り無罪」になることが。ではどうすれば?|shinshinohara
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    honeybe 2022/06/29
  • 呪いを解除し、失敗を楽しむ|shinshinohara

    私のところに来てくれる学生やスタッフには、まず「呪いの解除」から始めさせて頂く。ほとんどの人が、親や教師、指導者の言うとおり、指示通りに動かねばならない、失敗なんか許されないという「呪い」にかかっている。約1ヶ月ほどかけて、この呪いを解くことにしている。 最初の1ヶ月は、危険がない範囲で、なるべくたくさん失敗してもらう。失敗したら叱られるという経験ばかりしているので、とても失敗を恐れる「呪い」がかかっている。私は「あ、そうなんですよ。皆さん方ここで引っかかるんですよねー」と言って、一緒に失敗の観察を楽しむ。 「なんでこうなっちゃったんでしょうね?」と聞いても、たいがい、「わかりません」が返ってくる。そこで「ここ、どうなってます?」と着眼点を伝える。すると「こうなってます。あ、だからか!」と気づいてもらえる。「なるほど。ではどうしたらよいと思います?」と尋ね、仮説を立ててもらう。 こうしたこ

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    honeybe 2022/03/17
  • 学ぶことを楽しみ、敬意を抱きあえる社会に|shinshinohara

    私が勉強(※学びではない)するようになったきっかけは二つある。一つは両親が商売を手放し、家にお金が1100円しかないという状態の時に、8万円もする大ガラスを割ってしまったこと。「そんなの弁償できない、どうしよう」と母は泣き崩れた。私は部屋の隅でションボリ。 すると、そのなけなしのお金で、父が喫茶店に連れ出してくれた。中2になる私に、父は次のように言った。「8万円はお前の返せるお金ではない。今働けるのはお母さんだけ(父は転職のための勉強中)。結局はお母さんが弁償するしかない。これから5つのことを話す。それをしっかり守りなさい」 「お前はいつも家事をイヤイヤやっている。お母さんを少しでも楽にさせるため、これから掃除、洗濯、料理は全部お前がやりなさい。 二つ目。家事が忙しいのを言い訳に部活をやめないように。お前の年頃は体を鍛えるのも大切なこと。部活は最後までやり通すように。」 「三つ目。お前はち

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    honeybe 2022/02/27
  • 謙虚に聞き、発見に驚き、楽しむこと・・・新天地に生きる知恵|shinshinohara

    京大に合格してすぐ、父の友人が先斗町の小料理屋に連れて行ってくれた。最初、店には私たち3人だけ。しばらくすると「京都のことならなんでも聞いてくれ」みたいなことをゲラゲラ笑いながら話す人が「お、ここにしよう」と戸を開けた。いかにもお金持ってそうな、高級スーツを着た男性二人。すると。 店の主人が「すみません、予約でいっぱいで」。やむなく二人の男性客は店を出た。私はいつ予約客が来るんだろう、と気になっていたけれど、一向に予約客が来る様子もなく。 やがて恐る恐るの様子で、二人の女性客が戸を開けた。「あのう、京都のお料理を勉強させていただきたいんですけど」すると。 「どうぞ」 店の主人は、予約客が来るはずの席に女性二人を招じ入れてしまった。え、でも、だって、予約客がって言っていたのに、と目を丸くする私に、父とその友人はニンマリ。 店を出た後、父とその友人は私に教えてくれた。 「京都人として認められる

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    honeybe 2022/02/22
  • 「どうせ」を「どうせなら」へ|shinshinohara

    阪神淡路大震災では寒かったこともあり、全国から毛布が送られてきた。しかし中にはひどく汚れた、捨てた方がよいようなものも少なくなかった。当然、被災者の人たちは新品の毛布を欲しがった。ところが中古なのに新品よりも人気のある、不思議な毛布があった。それには手紙が入っていた。 「これは新品ではありませんが、気持ちよく使ってもらえるよう、3日間日に干したものです。こんなものでよろしければお使いください」その心遣いが、中古の毛布を「ケガレ」から「ぬくもり」へと変えたらしい。人の心がけ次第で、印象がガラリと変わる。 中古の汚い毛布を送ってきた人は「どうせ被災者の人たちは寒くて仕方ないんだろう、だったら捨てようと思っていたこの毛布でもいいか」となったのだろう。手紙を入れて送った人は「どうせなら日に干して少しでも気持ちよく眠れますように」と願いを込めたのだろう。「どうせ」と「どうせなら」の違い。 ナイチンゲ

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    honeybe 2022/02/19
  • 「人を動かす」より「人が動く」構造づくり|shinshinohara

    私は農業研究者だからか、大人も子どもも、トマトや微生物と同じように「どうにもしようがないもの、基、言うことを聞いてくれないもの」と見なしている。 しかし面白いことに、自ら能動的に動くのなら、話が違ってくる。この点は、微生物もトマトも、そして大人も子どもも同じ。 私のもとに来る学生にいつも出すクイズ。「邪魔な木の切り株がある。これを微生物の力で取り除いてほしい」。こういうと、木材を分解する微生物を見つけだして、それを切り株にぶっかければ?という回答が来ることが多い。実際、学会発表でもそうしたものが多かったのも事実。しかし。 分解微生物を切り株にかけても、3日もすれば跡形もなく消えてしまう。土着微生物に駆逐されて。もちろん切り株はそのまま。分解微生物をぶっかける、ではうまくいかない。 しかしここで面白い方法がある。切り株の周りに肥料をまく。すると、切り株は数ヶ月もしないうちにボロボロになる。

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    honeybe 2022/02/11
  • 会話を盛り上げるコツ|shinshinohara

    「ためしてガッテン」で面白い実験が。「出番があるまでこの部屋でお待ちください」と、数人の男性ばかり入れられた部屋、女性ばかり入れられた部屋。その中で何が起きるのかを観察。 男性ばかりの部屋では沈黙が続き「遅いですね」「そうですね」と二言がやり取りされたのみで、沈黙が続いた。 他方、女性ばかりの部屋では。「どちらからいらしたの?」とかの問いかけからはじまり、どんどん会話が膨らみ、実ににぎやかに話が盛り上がった。 この様子をモニターで観察したスタッフが、少しテコ入れしようと、ケーキとコーヒーを差し入れることに。「出番までもう少しお待ちください」。 沈黙が続いていた男性側の部屋では。「うまいですね」「そうですね」。その二言がつぶやかれた後、黙々とケーキをべ、コーヒーを飲み。そのあと、またしても沈黙が続いた。 他方、女性の部屋ではケーキとコーヒーでさらに大盛り上がり。お気に入りのケーキ店の話題と

    会話を盛り上げるコツ|shinshinohara
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    honeybe 2022/02/04
  • 小学校算数のアヤフヤを消す|shinshinohara

    公立中学で学年最下位水準だった子どもを4人みたけれど。みな、中学の内容を終えることができ、高校の授業にもついていけるようになった。それはなぜかと言うと、小学校の内容からやり直したから。中には分数どころか九九もあやしい子がいたけれど、やり直したら習得できた。 たぶんなんだけど、それを習った当時は、それを受けとめるだけの体験が不足していたのだと思う。九九を習った時には、足し算をさんざんやって、2を二回足したら4、三回足したら6、のような蓄積がないと、九九はなかなか身につかない。 分数を習う時には、ケーキを8人で分けたり、ピザを6人で分けたり、おやつを3人で分けたり、という体験が十分蓄積していないと、何を言ってるのか分からない。分数を習った時に「体験ネットワーク」の準備が整っていなければ、分数の内容を受けとめようがない。 しかし。九九や分数を小学校で習ったときには受けとめようがなかった子も、中学

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    honeybe 2022/01/30
  • もめ事を収めるコツ|shinshinohara

    震災からしばらくたった2月頭頃、神戸市の職員が避難所に派遣された。ところがどうも初期のころ、ボランティアとぶつかることが多くその日ももめていた。「何をもめているの?」と聞くと、インスタントラーメンを被災者に配りたいのに市役所職員がそれを許さない、と言ってボランティアは怒っていた。 市役所職員によると、被災者全員に公平に配れないのであれば、配ってはいけない、という。味噌ラーメンと塩ラーメンを合計したら被災者全員に配れるのだが、「それだと塩ラーメンが欲しい人に味噌ラーメンが配られたりなど、もめる原因になる、だから配ってはいけない」と頑張っていた。 私は「ちょっと任せてほしい」といって、その市役所職員と話すことに。「救援物資の管理、お疲れ様です。ところで問題のインスタントラーメン、どこから来たかご存じですか?」と尋ねた。「神戸市からですよ」との答えに私は首を振り、「いいえ、違います。私たちボラン

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    honeybe 2022/01/19
  • 期待や願望は現場・現実を見えなくする|shinshinohara

    阪神淡路大震災の時、私が出入りするようになった東灘区の避難所では、当初、初期のボランティアは3人しかいなかった。1500人の被災者が寝泊まりする場所で。 他方、テレビでは連日ステーキとかが振る舞われ、なんなら焚き火を囲んでギターを弾いてるボランティアたちの姿が映っていた。 「ボランティア?どこにおんねんそんなの!」「ステーキ?ってみたいわそんなもん!」1日に配給されていた弁当は、おにぎり二個、小さな牛乳パック一個、菓子パン一個。以上。それでも配給されるだけマシになった方。ステーキや焼きそば振る舞うなんて、そんな夢みたいな話はここにはなかった。 当時、NHKは深夜に被災地での行政対応がテロップで流れていた。それによると、神戸市で配られているお弁当は確か740円と表示されていた。このため被災地を知らない人は「結構いい弁当べてるなあ」という感想をもつ人が多かった。けれど実態は、おにぎり二個、

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    honeybe 2022/01/18
  • 有機農業の受けとめ方の違い|shinshinohara

    とヨーロッパでは、有機農業への受け止め方が全然違うように思う。日では、有機は健康によい、というイメージが先行。けれどヨーロッパは環境に悪影響が少ない、という理由で推進されている。 これは風土と歴史の違いによるのかもしれない。 日は雨が多い。たいがいのものは洗い流されてしまう。広島は原爆のため、爆心地は向こう10年、草も生えないだろうと言われていたのに、翌年には生えてきた。雨が土を洗い流したからかもしれない。公害も、有害物質の排出止めたら大幅改善。化学農薬の効き目も比較的早くに失われる。 他方、ヨーロッパは大陸性の気候で、雨が比較的少ない。産業革命で石炭焚くと酸性雨が降り、多くの森林が失われ、なかなか回復しなかった。第一次、第二次大戦で化学兵器が使われると、非常に長い間汚染されたままだった。化学農薬もよく効く。いったん環境を汚染すると回復しづらいらしい。 ヨーロッパでは、次世代になる

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    honeybe 2022/01/03
  • 単純作業は創意工夫の小宇宙|shinshinohara

    ストッキングの袋詰めを内職に出すことに。まずは一箱どのくらい手間がかかるか調べなくては。両親二人で三時間。ということは、一人だと一箱六時間かかる。それを参考に、一箱あたりの内職代を決めた。案の定、慣れてきた人でも四時間を切ることはできなかった。ところが。 一人だけ、1時間程で一箱仕上げてくる人がいた。そのことを他の内職の人に言うと、皆、信じられない、友達に手伝ってもらっているに違いない、という。 ところがとうとうその人は1時間を切って持ってくるように。人に聞くと、一人でやってるという。一度、目の前でやってみてほしいと頼んだ。 「うちのテーブルと少しすべりが違うけど」と言いながら、袋の束ををトントンとテーブルの上で叩くと、前に放り投げた。マジシャンのトランプのように、均等に袋がズレて並んだ。まずこれにビックリ。すると今度はストッキングを雑然と山にした。「きちんと並べなくていいんですか?」と

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    honeybe 2021/12/20
  • 全体を見渡し、欠落を見つけ、それを補おうする力|shinshinohara

    阪神大震災のとき、現役京大生が救援物資の在庫管理を担当。すべての物資の種類、数を把握し、1500名いる被災者の消費量を計算してどの物資がどのくらい不足するかを予測し、ボランティアに的確に指示を出すので「歩くコンピューター」と呼ばれ、被災者の子どもたちに人気だった。 しかし1500人もの人たちを支える救援物資の膨大さ、しかも全国から送られる救援物資は、ダンボール箱を開けてみないと入数と種類も分からない。種類ごとに分別もしなきゃいけない。あまりの過労でぶっ倒れてしまった。 新しい物資担当は、左官の若者(その京大生と同じ年)。 「とてもじゃないけどあの人のマネはできません。僕のやり方でやらせてもらっていいですか?」 人がいなくて代わりはいない。みんな、彼にお任せすることにした。その「やり方」は。 品物ごとに山を作った。服の山、毛布の山、ラーメンの山、ミネラルウォーターの山。面積が必要になるけれど

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    honeybe 2021/10/21
  • 夢中になること|shinshinohara

    赤ちゃんは見たことのないものを手にすると、かじったりガンガン床に叩きつけたりなげたり、いろんな角度から眺めたり。ありとあらゆる方法でそれを味わい尽くす。それこそ夢中で。五感を使って関心あるものを夢中で調べ尽くす能があるらしい。 大人から見ると、知育おもちゃは遊び方が決まっている。赤ちゃんが「来の遊び方」と違うアプローチをしていると「これはそうじゃなくて、こうやって遊ぶんだよ」と、つい教えたくなる。けれど、赤ちゃんは目の前のものの調査真っ最中。ジャマしない方がよい。 昔、塾生の父兄も一緒に海にキャンプに行った。すると中学生男子「何もない!ゲームセンターは?コンビニは?マンガどこで買えるの?」そんなものない、海で遊んだらええやん、と言ったらガックリ肩を落とし、持参した携帯ゲーム始めた。 おかしい。ボーイスカウト長年やってると聞いたのに? するとその子のお父さん、クルマからイス、机を出し、車

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    honeybe 2021/10/12
  • 「驚く」ことが体験ネットワークを構築する|shinshinohara

    「勉強できる子」は一度説明しただけで理解し、覚えてしまう。「勉強の苦手な子」は一度説明しただけでは理解できず、覚えることもできない。なんなら同じ説明を何度もしても理解できない。この現象をもって「頭が悪い」と決めつけてしまう「勉強のできる人」は多い。しかし私は見解が異なる。 観察してると「勉強のできる子」は、その言葉を聞く前にすでに知識のネットワークが準備されている。電流の話を聞く前に、モーターや電球の仕組みだとかに興味を持ち、すでにある体験ネットワーク、知識ネットワークの結節点の一つにその名称をあてはめるだけ。だからすんなり覚えてしまう。 ところが「勉強の苦手な子」は、体験ネットワークがすっぽり抜けてしまっていることが多い。花をマジマジ見たことがないし、電気のオモチャを分解したりしたことがない。見たことも聞いたこともないことを突然聞かされても面らうだけだし、何度説明されても体験と結びつか

    「驚く」ことが体験ネットワークを構築する|shinshinohara
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    honeybe 2021/10/11
  • 過去をなぞり、前提を変えてみる|shinshinohara

    私の開発した有機養液栽培はあまりに簡単すぎて、学生の中には、これが140年以上誰も成功しなかったとは信じがたく、「なんだ、そんな簡単な方法ならさっさと試しゃよかったのに」という感想を述べるのもいた。創作というのは、つべこべ言わずエイッて試しゃできるもんだ、とその学生は思ったらしい。 確かに、たった3つのコツ(水1リットルに土を10グラムほど漬ける、肥料を1グラム以下加える、二週間曝気する)だけで成功するような方法、簡単に見つけられそうな気がする。しかし、140年もの間、誰も成功しなかったのは事実。ではなぜ、うまくいくようになったのか。 「知る」と「知らない」の境界線を明確にしたからだと思う。過去の研究者が試したことを調べ上げ、まだ試されてないことは何か、明確にした。 過去の研究者は、有機肥料をたくさん加えたり、ずっと継続的に加えたりしていた。最初だけちょびっと、というのはまだ誰も試していな

    過去をなぞり、前提を変えてみる|shinshinohara
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    honeybe 2021/09/20