良い本に出会うと、いつも発症する病気がある。『読むのを止める 病』だ。 だって、もったいないじゃないですか。読み終わったら終わっちゃうじゃないですか。寂しいじゃないですか。その寂しさを埋めてくれる他の本なり映画なりなんなりに、すぐに出会える保証はないわけじゃないですか。 で、ただいま絶賛そのモードに突入しているのが、川上未映子による村上春樹へのインタビュー本『みみずくは黄昏に飛びたつ』。 ガチの村上春樹ファン、かつ本職の小説家である川上未映子が、村上春樹に聞きたかったこと、話したかったことを、全力を込めてぶつけまくっているこの本。僕が村上春樹に聞きたかったことが、村上春樹に言いたかった言い方で、北斗百烈拳のように浴びせかけられていて、良さの桜吹雪が舞うようでした。 「女性が性的な役割を担わされすぎていないか?」とか「それはマジですか?」とか聞いちゃんですよ? 川上未映子さん最高です。 過去