国際情勢を分析しているアメリカの調査会社が「ことしの10大リスク」を発表し、国際秩序を主導する国家がないことによる混迷を最大のリスクとして指摘し、「冷戦初期に匹敵する地政学的に最も危険な1年になる」と警鐘を鳴らしました。 国際政治学者のイアン・ブレマー氏が率いるアメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」は、恒例となっている「ことしの10大リスク」を6日発表し、最大のリスクとして「深まるGゼロ世界の混迷」をあげました。 「Gゼロ」はブレマー氏が国際秩序を主導する国家が存在しない状態をさして使ってきた用語で、ブレマー氏はオンラインでの会見で、「アメリカは世界で圧倒的な強国だが、きたるトランプ政権が単独主義を志向するなか、外交政策はより取引的になり、多国間主義や国際機関、法の支配などへの支持を放棄するようになるだろう」と指摘しました。 一方、中国についても「より内向きになっている」と述べ、経済問
