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2006年5月14日のブックマーク (1件)

  • 傑作選02

    死んでは花見が出来ないし、さよならだけが人生音楽現代1995年7月号 原田力男氏の訃報を聞いたのは去る3月25日の夜。高久暁くんからの電話でだった。 そう言えば、原田さんと最後に話したのも、昨年春、妹がガンで死んだことを書いた私の原稿を読んでかかってきた十年ぶりの一の電話だった。その時、彼は妹の病名を聞いて、「ボクも同じだよ」と言っていた。 それから一年後の1995年3月22日、原田さんは亡くなった。享年56。亡くなって初めて私は彼の歳を知った。 * 原田さんと初めて会ったのは1975年10月だから、もう20年も前のことになる。私は大学を中退して無職無収入のドン底をはい回っていた22歳のころだ。 そのころ作曲を私淑していた松村禎三氏から紹介された原田さんは、ピアノ調律師という仕事のかたわら「プライベート・コンサート」と銘打ったミニ・コンサートのプロデュースを企画していると言