●うっ。イェフィム・ブロンフマン、新型インフルエンザのため来日中止。本日トッパンホールに行く予定だったのだが残念。 ●「カルロス・クライバー ある天才指揮者の伝記」(アレクサンダー・ヴェルナー著/音楽之友社)。下巻が出るのはまだ先ということらしいので、待たずに上巻を読んだ。「ついにクライバーの伝記が!」というワクワク感半分、「えーと、誰がクライバーの伝記を書けるんでしょか……」的な不安半分と。で、どうだったかといえば、これは非常におもしろい。特に後半から勢いよく読めて、止まらなくなった。 ●書いてる人はクライバーの身近にいた人ではない、たぶん。ジャーナリストなんである。だから、クライバーをよく知る人々、彼の人生にかかわってきた人々に徹底的に取材をするという手法で伝記を書いている。その取材量は膨大で、特に電話インタビューが中心なんだけど、記述について事細かに巻末の注釈でその典拠となる取材ソー