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ブックマーク / www.classicajapan.com (34)

  • 書くためのフォント ~ 美しい等幅フォント (2) - CLASSICA - What's New!

    ●前エントリーに書いたように、書くための美しい等幅フォントというのは意外とある(しかも無料だ)。だが、これらをWindowsにインストールしても、きれいにアンチエイリアスが効かないことが多い(等幅メイリオは別として)。で、それじゃあ納得行かないということで、以下の対策が考えられる。 ●その1。gdipp をインストールしてWindowsのGDIを乗っ取る。これは画期的で、別世界が広がる。これまでビットマップが表示されていたMSゴシックやMS明朝のようなフォントまで、美しく表示されるようになる。もちろん、VLゴシックやMiguフォントもとってもきれいに。インストール方法はいくつかあるが、WindowsのServiceとして動かすのが吉かと。なお、設定で除外アプリや除外フォントを追加することもできる。たとえばメイリオはWindows標準環境に最適化されているから除外しよう、とかできるわけだ。

  • 書くためのフォント ~ 美しい等幅フォント (1) - CLASSICA - What's New!

    ●ブラウザなどで「読むためのフォント」は美しいものがいくつもある。でも「書くためのフォント」となると、選択肢は狭くなる。原稿を書くときは、たとえば「18字×26行」とか「2000字=400字を5枚」といったように指定文字数があるので、等幅フォントで書く必要がある(ワタシは秀丸エディタで書いている)。で、Windowsだとこの等幅フォントが弱いんである。 ●メイリオは文句なしに読みやすいフォントなんだけど、なぜか等幅フォントがない(メイリオは日語部分は等幅で、欧文はプロポーショナルになる。これは読むには最適だが、エディタ向きではない)。じゃあなにがあるかといえばMS明朝とMSゴシックなんだが、どちらも画面上ではビットマップ・フォントが出てきて21世紀とは思えないカクカク具合。 ●で、そんなんじゃ美しくないから、ワタシはDF華康ゴシック体というフォントを使っていた。これはゴナ系というか新ゴ系

  • 水を飲む - CLASSICA - What's New!

    ●どうしようかなと思ったんだけど、少し騒動が落ち着いてきたようなので、後日なにかの参考になるかもしれないからウダウダと書くことにする、水の話。 ●まず事実関係から。3月23日、葛飾区の金町浄水場で22日に採取した水から210ベクレル毎リットル(以下Bq/L)の放射性ヨウ素を検出したというニュースが流れた。国の基準値は300Bq/Lなのでこれを下回ってはいるが、乳児(0歳児)に関しては100Bq/Lとより低い基準があるので、これに引っかかる。だから同浄水場を利用する東京23区等では乳児に水道水を飲ませないようにという通知が出た。大人は問題ないけど、0歳児にはダメだよ、と。 ●仕事で外出している間にそのニュースを知り、帰宅途中にスーパーに寄ってみると早くもペットボトルの水が売り切れている。情報の伝達速度は速い。そして家の近所の自動販売機では、年配女性一人が次々と硬貨を投入して水のペットボトルを

  • 「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(村上春樹) - CLASSICA - What's New!

    小説のほうはほとんど読んでいないのに、なぜかインタビュー集のほうを夢中になって読んでしまった。「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(村上春樹著/文藝春秋)。すごくおもしろい。創作にどんな姿勢で臨むのかといった事柄からライフスタイルまで、率直に答えられていて、ますます作家への敬意が深まった(じゃあ小説も読めよって話だが)。これだけ世の中に自分の作品が浸透していて、熱狂的なファンもいればその逆のアンチもいるし、見当違いな批評を書かれたり、嫉妬されたりする創作者が、自作の受け入れられ方をどんな風に見ているのか、という点でポコン!と膝を打ったのが以下のくだり。(p.323) 小説に関しても、他のことに関してもそうだけど、「誤解の総体が当の理解なんだ」と僕は考えるようになりました。『海辺のカフカ』に関して読者からたくさんメールをもらって実感したことは、そこにはずいぶんいろんな種類の誤解やら曲

  • 「音楽の仕事」探訪 Vol.1 日本フィル 企画制作部 和田大資さん - CLASSICA - What's New!

    ●新シリーズ(になるかもしれない)「音楽仕事」探訪 。クラシック音楽業界で働く元気な人々に、「仕事」について語っていただこうというミニコーナーです。はたらくおじさん、はたらくおばさん、お兄さん、お姉さん、こんにちは。第一回は日フィルハーモニー交響楽団の企画制作部長、和田大資(わだ たいすけ)さんにご登場いただきます。 ――和田さん、日はよろしくお願いいたします。写真では首席指揮者のラザレフさんといっしょに写っていますね。 和田「これは今年の6月にラザレフが香港フィルを振ったときの写真です。マエストロ・ラザレフからはいつも教えてもらうことがたくさんあります」 ――今のお仕事は何年目ですか。前職はどんなことをされていたのでしょう。 和田「5年目です。年は32歳、今年でちょうど社会人10年目の節目を迎えます。前職は、伊勢丹で百貨店マンをしていました」 ――百貨店業界のご出身でしたか! クラ

  • ワールドカップ2010南アフリカ大会決勝:オランダvsスペイン - CLASSICA - What's New!

    ●一ヶ月にわたったワールドカップを締めくくる決勝戦はオランダvsスペイン。2年前のEUROに続いて、今回も最後までスペイン国歌を聞くことになった。超FAQだが、スペイン国歌には歌詞がない。だから選手はだれも歌っていない(歌えない)。 ●ヨハン・クライフは喜んでいるだろうか。スペイン代表はバルセロナの選手だらけでバルセロナのサッカーをしている一方、オランダ側にまでバルセロナ色が感じられる(キャプテンはバルセロナで長く活躍したファン・ブロンクホルスト、ファン・ボメルも元バルサ、ベンチにいるのはフランク・デ・ブール?)。 ●で、派手な試合を期待していたら、蓋を開けてみればやっぱり「決勝らしい試合」、つまり息の詰まるようなロースコアの試合になってしまった。お互い勝てばW杯初優勝。どうしても勝ちたいという気持ちがぶつかり合うとこうなるのか。それにしてもオランダの守備の激しさはどうなんすかね。ラフプレ

  • 「バンドジャーナル」8月号付録にホルストの第1組曲校訂譜 - CLASSICA - What's New!

    ●ホルスト作曲「吹奏楽のための第1組曲」といえば、吹奏楽における聖典。その第1楽章「シャコンヌ」の自筆譜に基づく校訂譜が、今月の「バンドジャーナル」誌の付録としてついている(8月号、明日7月10日発売)。現在大英図書館に収められている自筆譜を伊藤康英氏が校訂したもので、以降10月号に第2楽章「インテルメッツォ」、12月号に第3楽章「マーチ」が掲載予定なんだとか。で、なにがどう違うんだというのは、たとえば現在広く使われている版とは編成から違っているということなど、詳細な校訂報告が添えられている。しかし吹奏楽の世界にも自筆譜にもとづく校訂版とか、そういう考え方があるんすね。ってことは、ピリオド・アプローチとかもあるの!? ●これはきっと売れる。問答無用の強力コンテンツ。 ●久々に「バンドジャーナル」を手にしたけど、記事の分量がスゴい。薄いのに中身はギッシリつまっている。この半分の量の記事でも余

    hrkntr
    hrkntr 2010/07/10
    久々に買おうかな・・・
  • 準決勝:ウルグアイvsオランダ。抵抗。 - CLASSICA - What's New!

    ●朝、起きてから録画再生するつもりだったんだけど、なぜか午前3時前に目が覚めた。サッカーの神様が起こしてくれたにちがいなく、3時半からの生放送を観戦。 ●唯一の非欧州、ウルグアイを応援しつつ観戦。ウルグアイは前の試合で試合終了時にスアレスが故意のハンドを犯したため出場停止。エースのフォルランが前線で奮闘するが、序盤からミスが目立った。ベテランなので連戦でコンディションが落ちているのか。むしろもう一人のフォワード、カバーニのほうがコンディションもよくスピードがあって期待できそうと思ったのだが……。オランダがボールを持ち、ウルグアイがカウンター主体で速攻するという予想通りの展開。 ●オランダの前線は中にファン・ペルシー、サイドにロッベンとカイト。この形は崩さないんすよね。ファン・ペルシー、あまり調子がよくないのでフンテラールを使えばいいんではと思うが、先発はなるべく固定させたいということなのか

    hrkntr
    hrkntr 2010/07/07
    ロッベンって26歳なの!?
  • デンマークvsニッポン。もう渋谷行くしか!(ウソ) - CLASSICA - What's New!

    ●ス、スゴすぎる! まさかこんなにふうに完勝してしまうなんて。ニッポン、2勝1敗の勝点6、グループ2位で堂々の決勝トーナメント進出。 ●この第3戦。ニッポンは勝つか引き分けでOK。デンマークのほうも勝てば進出。裏カードの結果は関係しないという、わかりやすい勝点状況でキックオフ。序盤はデンマークがニッポンを圧倒した。パススピードが非常に速くて、ピッチをワイドに使ったダイナミックなサッカー。まさにこれがデンマークというスタイル。ディフェンダーの間にたびたびトマソンが走りこんできて、次々とチャンスを作られてしまう。テレビだと全体が見渡せないのでよくわからなかったが、どうやら今日は2ボランチで守っていたのがうまく機能しなかったとか。で、現場の判断で阿部がトマソンに付いてから落ち着いた模様。この大会は阿部のアンカーと田のワントップの功績が猛烈に大。 ●田、前半17分のフリーキック。距離があるので

  • 映画館でコンサート。シネ響「マエストロ6」 - CLASSICA - What's New!

    映画館でオペラというのはMETライブビューイングをはじめいくつがあるが、今度はオーケストラ・コンサートのシリーズなんである。シネ響「マエストロ6(シックス)」が7月より新宿バルト9他で公開。 シネ響「マエストロ6」 http://www.cinekyo.jp/ (音が出ます) ●「マエストロ6」、つまり6人の指揮者が登場する。こんなラインナップ。 ラトル/ベルリン・フィル、ラン・ラン、ジルベスター2009 アバド/ルツェルン祝祭管弦楽団、エレーヌ・グリモー、2008 ムーティ/ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート2009 バレンボイム/ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート2010 マゼール/NYPの平壌コンサート2008 (ネット中継が話題になった) ドゥダメル/シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ、ルツェルン復活祭音楽祭2007 ●「映画館で鑑賞する」という

  • オーケストラ・アンサンブル金沢の東京定期 - CLASSICA - What's New!

    ドイツグラモフォンのDG Radioが、いつの間にか「β版」から正式版になっていた。中身のCDがもっと頻繁に入れ替わってくれることを期待しているのだが、どうか。ラジオというよりは気前のいい試聴機といったところか。 ●ヴォルフガング・ワーグナー死去。ちょうど新国立劇場で「神々の黄昏」を上演しているという奇遇。 ●昨晩はオーケストラ・アンサンブル金沢の第26回東京定期公演へ(サントリーホール )。井上道義指揮、小曽根真(ピアノ)、ルベン・シメオ(トランペット)、ルドヴィート・カンタ(チェロ)で、ものすごいプログラム。ヘンデルの合奏協奏曲とタルティーニのトランペット協奏曲、アウエルバッハ:フラジャイル・ソリテュード(弦楽四重奏とオーケストラのための)、休憩を挟んでショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番(トランペットが活躍するあの曲です)、そしてグルダの「チェロとブラス・オーケストラのための協奏

    hrkntr
    hrkntr 2010/03/24
    DG Radio。
  • 日本の「三大……」 - CLASSICA - What's New!

    ●「三大B」とか、あるじゃないっすか。ベートーヴェン、バッハ、ブラームスとか。あれ?これであってるかな。ブルックナーは入らないんだっけ。あるいは20世紀版でバルトーク、ベルク、ブリテンでもなんでもいいんだけど。これってアルファベット圏だから「B」なわけで、やはりわれわれ漢字圏の人間には適用できないわけだ。やるなら、漢字だろう。 ●たとえば、日の「三大山」とか。山田耕筰、山田一雄、山直純で「三大山」。どうか。 ●どうかと言いつつ、実は他の例が出てこない。そうだなあ、日の「三大服」なんてどうだろう。服部良一、服部克久、服部隆之。って親子三代だけど。 ●「三大小」はできるかもしれない。小山清茂、小倉朗、えーと、小松耕輔? しかし「三大小」では大きいんだか小さいんだかわからない。 ●もしマジメに日の「三大B」を考えるとするなら、佐藤B作以外に誰が入るのかというのが問題。

    hrkntr
    hrkntr 2010/03/18
    佐藤B作とB&Bで。ツービートでもいいか。
  • 「人生のちょっとした煩い」(グレイス・ペイリー著) - CLASSICA - What's New!

    ●なぜかわからないのだが、Amazonがワタシにこのを薦めてきた。「人生のちょっとした煩い」(グレイス・ペイリー著/村上春樹訳/文春文庫)。えっ、グレイス・ペイリー? 読んでないなあ。村上春樹にもあまり親しんでないんだけど。でもなにか気になって、あえてAmazonに言われるがままに買ってみた。すると、悔しいことに、これがおもしろかったんである。 ●グレイス・ペイリーは1922年ニューヨーク生まれのロシア系ユダヤ人作家。1959年のなので時代背景をある程度意識しておく必要があるが、それにしても古びていない。新鮮だけど普遍的。描かれるのは、おおむねタフな女性とどうしようもない男性。辛辣さと独特のユーモアが一体になっていて、特に男の描かれ方っていうのが、女性作家じゃなきゃ書かないだろうっていう身悶えしそうな真実だらけ。今がよければそれでいいみたいな単純な生き物っぷりとか。短篇集なんだけど一作

  • ラジコ(radiko)はじまる - CLASSICA - What's New!

    ●サイマルラジオ radiko がスタートした。「パソコンで民放ラジオが聞けるようになる」とニュースで話題になっていたサービスで、NHKは対象外。東京の場合、聞ける局は、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI、InterFM、TOKYO FM、J-WAVE。 ●で、これ、ためしに少しアクセスしてみたんだけど、ワタシらがなじんでいる「ネットラジオ」とは少々意味合いが違う。なんというか、全般にとても内向きなサービス。最大の特徴は、ネット配信なのに聴取エリアが限定されていること。つまり、前述の局はIPアドレス上、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県からアクセスしていると認められる人だけが聞ける。それ以外の地域からは聞けない。 ●一方、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県からアクセスする人は、朝日放送、毎日放送、ラジオ大阪、FM COCOLO、FM802、FM OSAKAといった関西の局を

  • ネットブック、便利 - CLASSICA - What's New!

    ●少し前から、いわゆる「ネットブック」というタイプのノートPCを使っている。いやー、これは実にいいっすね。家の中で使う分にも悪くはないんだけど、いざ必要となれば外に持って出かけられるのが心強い。ネットブックというのは安価で小型軽量なWindowsマシンで、基性能はどの機種も横並びでかなり低い(←ここ重要)。画面も狭い。メインマシンにはなりえない。 ●買うときはさんざん迷ったんである。というのは最近ネットブックの人気は下火で、代わってCULVというカテゴリーに魅力的な製品が増えた。CULVはネットブックほど小さくも軽くもないが、性能は十分高く、画面解像度も高めで、ネットブックとの価格差もわずか。家の中で使うなら断然こちらがいい。もし自分がCULVを買うならASUSのUL20Aで決まりだと思ってた(ただしWindowsが64bit版に「進化」してしまってかまわなければ)。 ●これに比べるとネ

  • Dropbox、便利すぎる - CLASSICA - What's New!

    ●ウワサには聞いていたが、こんなに簡単で便利なものだったとは。昨日から使い始めた、Dropbox。複数PCでドキュメントを同期させるためのオンライン・ストレージ。 なにも意識せずに、メインのPCとサブのノートPCとで書きかけの原稿等を同期させることができる。今までは「あれ、あのファイル、最新版はどっちに入れてたっけ?」ととまどったりだとか、ファイルを更新するたびにUSBメモリやらメール添付やらでちまちま運んだりしてたのだが、これからは更新中のファイルはDropboxフォルダに置いておけばよいのだ。 ●しかも必要とあれば出先のPCからもファイルを取り出せるわけで、バックアップにもなってくれる。とりあえず2GBまでは無料で使える。全般にわかりやすくできていて、ストレスがない。 ●日語による解説記事はこちらを参照すればよいかと。上腕二頭筋をムクムクと隆起させつつオススメ。ウソだけど→隆起。

    hrkntr
    hrkntr 2010/02/02
    使ってみようかな・・・。
  • 「クラシック迷宮図書館」(片山杜秀著) - CLASSICA - What's New!

    ●出ました、「クラシック迷宮図書館」(片山杜秀著/アルテスパブリッシング)。「レコ芸」連載の「片山杜秀のこのを読め!」(+α)が一冊にまとまっているんだが、音楽書の書評というものがこんなにおもしろくなるものなのかと改めて驚愕。しかも読みやすい。こういうものが雑誌連載で成立してたっていうのはいろんな意味で奇跡的なことだろう。対象となるを超越して、書評それ自体がワクワクしながら読める。理想。 ●これ、もともとの連載企画が相当な力技だったはずなんすよ。なにしろ月刊誌の書評だから「今月はそれほど興味深いが出なかったので休みます」というわけにはいかない。そもそも音楽書を発行している出版社の雑誌で、音楽書を紹介するコーナーを設ければ、それは「自社の宣伝コーナー」になりがち。営業なり編集なりの意向で「今月は自社のこれを紹介し、来月はあれを紹介する……」とオートマティックに流れが作られていってもお

    hrkntr
    hrkntr 2010/02/02
    片山さんの本。
  • 映画「オーケストラ!」 - CLASSICA - What's New!

    ●ゴールデンウィーク公開の映画なので気が早いのだが、なんとなく「これはひょっとすると傑作かも」という匂いがプンプン漂ってくるのが、「オーケストラ!」(ラデュ・ミヘイレアニュ監督。原題 Le concert )という作品。オーケストラをテーマにしてて、しかも「パリ・シャトレ座の全面協力を得た圧倒的迫力のコンサート撮影」なんて惹句を目にすると、なんだか「のだめカンタービレ」を連想してしまうわけだが(あちらはウィーン楽友協会か)、「のだめ」が若者たちの物語であるのに対して、「オーケストラ!」は挫折した大人たちの物語だ。 ●設定はこう。主人公はロシア・ボリショイ劇場の清掃員として働くアンドレ。実は彼はかつてボリショイ・オーケストラで活躍した才能あふれる指揮者だったんだが、共産主義時代に政治的問題をきっかけに失脚してしまい、今は冴えない中年男になってしまっている。アンドレはある日、劇場事務所に届いた

  • 作曲家アニバーサリー2010 - CLASSICA - What's New!

    ●2010年がやってきた。で、今年アニバーサリーな作曲家および音楽関連の人をピックアップ。ワタシの感覚だと、記念年というのはちょうど100年単位のときにそれらしくなる。150年とか30年というのはあまり「使えた」ためしがないので、100年単位のみで。 ●ただし例外はマーラー。今年生誕150年を迎えて来年没後100年を迎えるので、連続記念年となる。これは盛り上がるかも。すでにUniversal Editionがこんなブログを立ち上げている。 [生誕300周年] ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ(1710-1736)作曲家 ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784)作曲家 シャルル=シモン・ファヴァール(1710-1792)台作家、オペラ=コミック支配人 [生誕200周年] フリデリック・ショパン(1810-1849)作曲家 ロベルト・シューマン(1810-1856)作

  • 「カルロス・クライバー ある天才指揮者の伝記」(上) - CLASSICA - What's New!

    ●うっ。イェフィム・ブロンフマン、新型インフルエンザのため来日中止。日トッパンホールに行く予定だったのだが残念。 ●「カルロス・クライバー ある天才指揮者の伝記」(アレクサンダー・ヴェルナー著/音楽之友社)。下巻が出るのはまだ先ということらしいので、待たずに上巻を読んだ。「ついにクライバーの伝記が!」というワクワク感半分、「えーと、誰がクライバーの伝記を書けるんでしょか……」的な不安半分と。で、どうだったかといえば、これは非常におもしろい。特に後半から勢いよく読めて、止まらなくなった。 ●書いてる人はクライバーの身近にいた人ではない、たぶん。ジャーナリストなんである。だから、クライバーをよく知る人々、彼の人生にかかわってきた人々に徹底的に取材をするという手法で伝記を書いている。その取材量は膨大で、特に電話インタビューが中心なんだけど、記述について事細かに巻末の注釈でその典拠となる取材ソー