尾高忠明/グラズノフ:交響曲全集(第1~8番) かつては熱心なロシア音楽ファン以外にはあまり聴かれなかったグラズノフの交響曲ですが、2006年11月にリリースされたスヴェトラーノフによる交響曲全集は、HMVオンラインだけでも600セットを超えるヒットとなる人気ぶりでした。 そしてこれをきっかけに、リスナーによっては、通常のシンフォニック・レパートリーと同様の聴き較べ願望が頭をもたげて来ていたところに、スヴェトラーノフとはある意味で対照的な尾高忠明の全集がリリースされることとなったのです。 暗めの音色で濃厚にヘヴィーに演奏されるスヴェトラーノフに対し、尾高&BBCは色彩豊かにフットワーク良く作品の性格を描き分けてゆきます。 大雑把に言うとヤルヴィ&バンベルクの演奏がさらに洗練されたような感じで、中でも交響曲第3番のスケルツォの極彩色ぶりや、メルヘン風な夢に満ちた交響曲第6番、叙情的な美しさが
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