「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」(浜崎智仁著)p122 もう一つ、精神に関する驚くべき影響が示唆されている。自殺との関連性だ。 われわれは中国の大連で症例対照研究を行った。自殺未遂者100例と事故で来院した100例につき、赤血球中のEPA(エイコサペンタエン酸)を測定したのである。EPA濃度を低い順番に並べると、いちばん低い患者の四分位での自殺を試みる危険率を1とした場合、EPA濃度が最高だった四分位では危険度が1/8に低下していた。 DHA(ドコサヘキサエン酸)でも調べたら、似たような関係があった。最近、米国軍人の自殺者800例で、ほとんど同じデータが出てきた。血中のDHAが少ない人に自殺者が多いのだ。 どう考えても、魚油は「精神機能に不可欠」ということになりそうだ。さらに論を進めれば、世界中の人が十分に魚を食べられるようになれば、紛争はなくなるのかもしれない。 (引用