2020年8月、例年よりも長引いた梅雨があけ、とても暑い日が続いていた。 そんな暑い日の午後、僕は初めて電動自転車にのった。 電動自転車にのるきっかけは、おいしい魚を食べたくなりちょっと遠い魚屋まで行こうと思ったからだ。 コロナ感染拡大をうけ、公共交通機関を使うのがはばかられため、レンタル自転車(ダイチャリ)を使用した次第である。 乗るまで僕はダイチャリが電動自転車だとは知らなかった。ちょっと漕いだ瞬間いきなり、ぐっと自転車が進みとても驚いた。 最も驚いたのは、45度はあるかと思われる急激な坂をあがったときである。平地を漕いでいるかのように快適だった。立ち漕ぎで踏ん張る必要はまったくなかった。 今までは、普通の自転車でも十分楽なのに、なぜ高価な電動自転車を買う人がいるのだろうかと思っていた。そのような考えが一気に吹き飛ばされた経験であった。 坂道だけではなく、信号や一時停止のためstop