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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (36)

  • 「低気圧の体調不良には五苓散が効く」のか? - NATROMのブログ

    要約:「低気圧の体調不良」という病態は存在する。「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究」はあるが質は高くない。とは言え、実地臨床では五苓散のような漢方薬は有用である。 ちょちょんまゲさんから、「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究」について評価してほしいというご要望があった。 NATROMさん、お時間が許し、気が向いたらで結構ですので、こちらにある「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究があり」についてご評価をお聞かせ願えませんでしょうか。よろしくお願いいたします。https://t.co/SnxJXkvXjH— ちょちょんまゲ (@chochonmage) December 5, 2020 もともとは、■水素水や血液クレンジングなど『疑似科学』を科学的に評価している明治大学のウェブサイト Gijika がなかなか良い仕事していると話題にというTogetterまとめについた

    「低気圧の体調不良には五苓散が効く」のか? - NATROMのブログ
  • 「花粉を水に変えるマスク」の臨床試験の結果は早く公表されるべき - NATROMのブログ

    一年前に話題になった「花粉を水に変えるマスク」 「花粉を水に変えるマスク」ってありますよね。1年前(2018年春)に活発な議論がなされました。インターネット上では山形大学理学部物質生命化学科天羽研究室の以下のページがまとまっています。 ■花粉を水に変えるマスクに飛びついてはいけない【追記変更あり】 — Y.Amo(apj) Lab ■「花粉を水に変えるマスク」をめぐる追加の議論 — Y.Amo(apj) Lab また、RikaTan (理科の探検) 2019年4月号において左巻健男さんが『「花粉が水に変わるマスク」騒動』を寄稿しています。 メーカーは、「ハイドロ銀チタン」という素材を触媒として、花粉内のたんぱく質を水などに変えると主張しています。もちろん、たんぱく質は水素以外にも炭素や窒素や硫黄を含んでいますので、水だけに変えるわけではありません。 謎の「化学式」 これまで私はほとんど「花

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  • コメント欄 - 他人にアレルギー症状を起こさせる疾患「PATM(パトム)」は実在するか? - NATROMの日記

    PATM(パトム)についての医学論文はほとんど存在しない 「PATM(パトム, People Allergic To Me)」と呼ばれる病気がある。人には必ずしも症状はないが周囲の人に咳、くしゃみ、鼻水といったアレルギー症状を起こさせるとされる。典型的には、自分が電車に乗ったり教室に入ったとたんに周囲の人が咳き込んだり、マスクをつけたり、鼻をすすったりする。 私がPATMを知ったきっかけは、PATMを取り上げたテレビ番組について意見を求められたことだった。Google検索ではPATMの診療を行っている日の医療機関が見つかった。もちろん保険診療ではなく自費診療だ。PATM以外に「遅延型フードアレルギー」「副腎疲労」「リーキーガット症候群」といった医学的に確立されていない疾患概念に対し、やはり医学的に有用性が明確でない検査を行い、サプリメント等の有用性が証明されていない治療を行っている。

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  • 「子宮頸がんで人は殆ど死なない」のか? - NATROMのブログ

    喫煙の害を過小評価しようとしているのか、「肺がんで死ぬのは10万人に80人、約0.08%である。タバコが肺がん死を数倍増やすとしてもたかがしれている」といった主張を散見する。10万人に80人というのはおそらく、日人男性の肺がん粗死亡率からきている。つまり日人男性10万人につき年間で約80人が肺がんで死亡している。 0.08%を大したことがない数字だと思われるか。しかし、肺がんは日の部位別がん死亡の第一位である。1995年ごろに胃がんを抜きトップに躍り出た。肺がん死がたいしたことがないなら、他の病気もおおむね大したことがないことになってしまう。 ポイントは、死亡率の分母は日人男性全体で、死亡する確率が小さい若年者まで含めた数字であることと、そして何より、一年間あたりの数字であることだ。一生涯ならもっと数字は高くなり、日人男性100人のうち肺がんで死亡するのは約6人、つまり日人男性

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  • Cunliffeさんに質問です。論敵を「殺す」のは構わないのですか? - NATROMのブログ

    死村さんという方の『もしも「合理的」で「科学的」な優生思想が見いだされたら、菊池誠や佐々木俊尚や糸井重里のような思想の者は、「合理的で科学的だから」と人を殺すのをよしとする訳です』というツイートが注目されています(■はてなブックマーク - 死村さんのツイート)。 すでにブックマークコメントにありますが、合理性や科学性は倫理よりも下位にあたるものですから、死村さんのツイートは的外れです。たとえば菊池誠さんは血液型性格診断を批判していますが、その科学性とは別に倫理的な側面についても言及しています。仮に血液型性格診断が科学的に正しいとしても、企業が労働者を採用するにあたって血液型を利用するのは差別にあたる、というわけです。企業にとって科学的で合理的であってもです。 死村さんの前後のツイートも読んでみました。強いて擁護すれば、ニセ科学に批判的な論者の一部には、倫理よりも科学性や合理性を上位に置いて

    Cunliffeさんに質問です。論敵を「殺す」のは構わないのですか? - NATROMのブログ
  • 「なんで僕が腹痛なんか診なきゃいけないの?」 - NATROMのブログ 2016-01-05

    の医療の問題を考える上で、いろいろ示唆に富むまとめ。 ■「日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。自分で科を選んだ結果「何でもありません」と言われて大病だった事がどれだけあったことか(°_°)」に対する意見・感想のまとめ - Togetterまとめ 病院の受付で腹痛を訴える女性。泌尿器科か内科か選べと言われてるが自分じゃわからないですっ!と訴えてる。日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。 患者さんは悪くない。受付の事務員が悪い。他の人のコメントにもあるように、患者さんは総合病院に受診する前に診療所を受診して紹介状を書いてもらえばよかったという点はあるにせよ、どの科を受診するかの判断を患者さんに投げていいわけがない。「患者に選ばせないと後で苦情が出る」という指摘ももっともであるが、「泌尿器科か内科か選んでください」「自分じゃわ

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  • 新生児へのビタミンK投与をデメリットとみなす「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏 - NATROMのブログ

    2009年に、山口県で、ビタミンKを投与されなかった新生児が硬膜下血腫により死亡した事件がありました。ビタミンKは血液を固める作用のある因子の合成に必要で、ビタミンKが不足すると出血しやすくなります。新生児はとくにビタミンKが不足しやすく、ビタミンKが与えられない母乳育児の新生児の約2000人に1人がビタミンK欠乏性出血症を発症していました。先進国ではほぼ全ての新生児に出血予防のため、ビタミンKが与えられます。日ではシロップ(ケイツーシロップ)として経口投与されます。 2009年の山口県の事件においては、助産師を相手取り、死亡した新生児の母親が損害賠償請求訴訟を起こしました。訴状によれば、助産師は母子手帳にビタミンKシロップを投与したという嘘の記載を行い、その代わりにホメオパシーのレメディ(薬理学的にはただの砂糖玉)を与えていました。助産師が所属していた「ホメオパシー医学協会」は、それま

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  • それで、「MCSの本物の性質が認識されている公式な報告書」って、どれ? - NATROMのブログ

    代替医療を提唱・実践する組織が、○○医学協会、○○学会、○○研究所、○○医学センターなどを名乗ることがある。慣れない人が公的な組織であると誤解することもあるだろうが、名乗るのは自由である。また、代替医療の組織が医学雑誌を発行することも自由である。組織外のメンバーに読まれるかどうかはともかくとして、論文のようなものを掲載すれば医学雑誌のように見える。なんならグループ内部で査読したことにしてもいい。 たとえばの話、日ホメオパシー医学協会*1が、見た目の体裁だけは整った医学雑誌を発行することもできる。そのような雑誌に載った総説に「複数の公的な報告書がホメオパシーの有効性を科学的に認めている」と書いてあったとして、読者らは信じるだろうか? さて、sivad氏は、「もう少し新しい知見を追いましょうね」として、イギリス・アレルギー環境栄養医学協会(BSAENM)の報告書(以下BSAENM報告書)を引

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  • 医師は足りているのか - NATROMのブログ

    ちょいと前に、「クニミツの政」という週刊少年マガジンに掲載されている漫画が、「インフルエンザ脳症という病名があるのは日だけ」「インフルエンザワクチンに予防効果はほとんどない」という与太話を飛ばして一部で話題になった(■クニミツの政 インフルエンザ問題(もけー日記)とか■インフルエンザ問題(児童小銃)とか参照)。この与太話のネタ元は近藤誠。まあ、まともな医学的知識のある方なら、近藤誠の言うことには眉をつけて聞くべきだってわかっている。こういうトンデモが出てくるのは、信じたい人がいるってことで、需要に対して供給があるわけ。で、その漫画の中で、「過剰な薬を出す医師がいるのは、レベルが落ちたからか」という質問に対し、近藤誠曰く、「医者が増えすぎたんですよ。アメリカの3倍も病院があるんだから」「医者が多ければその数だけ患者がいてくれないと困る(だから無駄な医療が行われる)」とのこと。「医師は多すぎ

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  • 近藤誠氏による乳がんの生存曲線のインチキを解説してみる - NATROMのブログ

    近藤誠氏は「がん放置療法のすすめ」「医者に殺されない47の心得」などの著作で知られる医師である。2014年6月29日に放送された、<BSフジサンデースペシャル>『ニッポンの選択』というテレビ番組に、近藤誠氏が出演していた。その中で近藤誠氏が提示した、放置した方が長生きすることを示す乳癌の生存曲線を引用する。 近藤誠氏「これからお見せするのは乳がんで、臓器転移がある患者さんのね、もうstage IVですけれども、治療成績がどう変わったかというと…」 一見しただけでは、抗がん剤を使用する現代の治療よりも、抗がん剤や放射線療法や手術すらなかった100年前のほうが長生きしたように見える。ナレーションでも「何もしない赤のほうが生存率が高いのです」と言っている。しかしながら、放置したほうが長生きできるというのは見せかけだけのものである。それなりの知識がある人がみれば、近藤誠氏によるインチキはだいたい予

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  • メタモル出版から本を出したわけ - NATROMのブログ

    ■「ニセ医学」に騙されないためにを出すにあたって、なぜメタモル出版からなのか、疑問に思われた方もいたようである。もっともな疑問である。 怪しい出版社から執筆依頼メールが来た これまでも「を書きませんか」というオファーは何度かあった。名前ぐらいは知っている、とある出版社からブログについて「書籍化の可能性はないものか」というメールをいただいたこともある。しかし、「実際にお会いしてお打ち合わせ」できないか、という段階で問題が生じた。出版社は東京にある。実績のある著者のならともかく、一ブロガーのの企画段階で九州までの出張費は出ない。というわけで、残念ながらこの話はご縁がなかったことになった。他にもちょこちょこ出版の話はあったが、たいていは自費出版を勧めるスパムまがいのものであった。 そんなとき、「執筆のお願い」というメールをいただいた。メールの差出人は「メタモル出版」とある。あまり聞かない名

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  • 「医師がすすめる空間除菌」のカラクリ - NATROMのブログ

    「クレベリン」という二酸化塩素による据え置き型の空間除菌製剤のテレビCMを見て疑問に思った。このテレビCMは、製薬会社のウェブサイトでも見ることができる。 ■広告ギャラリー:テレビCM|CM・特集|大幸薬品株式会社 以下、「」内がテレビCMのセリフで、()内が私のツッコミである。 「子供の免疫力は大人より弱い」(二酸化塩素のような化学物質に対する耐性も子供は大人より弱いかもね) 「二酸化塩素分子が空間中のウイルスや菌を99%除菌」(それってたぶん実験室のデータだけど、実際の使用条件で効果があるかどうかとは別問題だよね) 「医師がすすめる空間除菌」(ちょっと待った。誰がすすめているって?) こんなもんを勧める医師がそうそういるとは思えないが、メーカーのサイト*1で確認すると、683名の医師に対する「感染症対策として空間(空気)の菌やウイルスを除菌・除去し、空間をきれいな状態に保つこと(空間除

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  • 執拗な発言者の存在のためコメントを承認制にします - NATROMのブログ

    1月19日よりコメントを承認制にします。書き込まれたコメントは私が承認後に公開されます。コメントを禁止にした人物より執拗にコメントされて管理が困難になったためです*1。粛々とコメントを不可視化していましたが、さすがに相手をしきれなくなりました。その人物は「365日24時間監視できますか?我々は可能です」などと書いており、放置していれば大量のコメントが投稿されることが予想されます。実際に日だけでも30件近くのコメントが投稿されました。 投稿の一部 大量の投稿は単に読み難いというだけではありません。はてな日記の仕様として、最近のコメントの一覧が表示される機能がありますが(左のサイドバーに表示されています)、大量の投稿があると古いコメントが流れてしまい、新しい投稿に気付けません。 コメントを承認制にするデメリット(これもけっこう大きいと思う)と、管理しきれないコメントがあふれるデメリットを勘案

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  • 臨床環境医学は専門家にも注目されていた。悪い意味で。 - NATROMのブログ

    AMA(米国医師会)を含む複数の学術団体が1994年に出した「室内空気汚染:医療専門職のためのイントロダクション」という報告書*1において、臨床環境医に擁護的な記述があるかどうか、という話の続きだよ。 sivadさんは、1994年報告書は臨床環境医学に対し「排除どころか擁護的に書かれている」と解釈し、その根拠の一つに「臨床環境医学は一般人のみならず、医療専門家の注目を集めているということ」を挙げている。確かに臨床環境医学は専門家にも注目されてた。きわめて大いに注目されていた。いくつか例を挙げよう。 カリフォルニア医学協会 ■Clinical ecology--a critical appraisal. [West J Med. 1986] - PubMed - NCBI 1986年。一医師のレビューなどではなく、カリフォルニア医学協会としてのコメント*2。結論は以下である。 ・ There

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  • 「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか? - NATROMのブログ

    武田邦彦氏が、「どうも何かを間違っているような気がします」という保留付きながら、「タバコを吸わない人に対して、タバコを吸うと肺がんの死亡率は10倍以上減る」という推論をしていました。 ■武田邦彦 (中部大学): 奇っ怪な結果?? タバコを吸うと肺がんが減る?! でも、なにか釈然としなかったので、1955年頃から1985年頃までの統計的データから、「タバコを吸うと何倍ぐらい肺がん(気管、気管支を含む)になりやすいのか?」という計算をしてみました。基礎となるデータは厚労省やがんセンターなどから出ている男性のものを使い(下の図。データ自体は誰も異議がないと思います)、次の前提を起きました。 1) タバコの害は継続的に20年ぐらい吸った人が、さらに20年ぐらい後に肺がんになる(そのために1985年以後の喫煙率のデータは使えません。1985年の20年後は2005年になり、それ以後はデータがまだ無いか

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  • 不確かな診断の弊害。ADHDと慢性ライム病を例に。 - NATROMのブログ

    「医療化」って問題があります。ぶっちゃけ単純に言いますと、医療化とは、必ずしも医療を必要としない状態を病気にしたてあげて治療の対象にしちゃうってことです。医学だけをやってるとあまり医療化の問題になかなか気付かないんですが、幸いなことに私はネットなどで非医療者のいろんな人に教えていただきました。 日常診療でも、「これって医療化ちゃう?」なんて例はよくあります。たとえば、脱水のない人に対する点滴。純粋に医学的には点滴の必要がなくとも、点滴を希望する患者さんがいらっしゃいます。なぜ点滴を希望するかをよく聞いてみると、「いつも開業医に点滴を勧められた」という事例があります。そのときは脱水があった(脱水が改善して症状がよくなった成功体験が点滴希望につながる)、とか、患者さんの不安をとるために便宜的に点滴を行った、とか、いろいろな理由はあるでしょうが、「あの開業医、もしかして患者さんを受診させて儲ける

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  • 化学物質過敏症トピの頑張るトピ主 - NATROMのブログ

    化学物質過敏症の疾患概念を支持する人たちもいろいろである。「数としては多くはないが、微量の化学物質に反応する人たちが存在することは否定できない」とする立場から、ホメオパシーやNAET、気功などの代替療法どっぷりの立場まで。前者から見たら、後者は化学物質過敏症の疾患概念までトンデモとみなされる原因をつくる迷惑な人であり、一方で、後者から見たら、前者は一部の患者以外は精神病と決め付ける人なわけである。こういう人たちをまとめあげるのは大変であろうなあ。というわけで、ヤフー掲示板の■化学物質過敏症 知ってね☆ うぉーく 11/2から。トピ主のaoi_azuma_tokyoさんは比較的まともな人で、化学物質過敏症を周知させるために頑張っている。トピ主さんの努力が見所。まず、こんな書き込みが。 投稿者 : sekainonabeatsu_dayo No.7 化学物質化敏症は治せますよ NAET JAP

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  • 小児においては「有病割合≒罹患率×平均有病期間(D)」という式を適用するには注意が必要である - NATROMのブログ

    福島県の小児を対象として甲状腺がん検診において、10例の細胞診陽性者およびそのうち3例が甲状腺がんと診断された件について、有意に甲状腺がんが多いかどうかが議論になっている。 ■福島県での甲状腺がん検診のこれまでの結果で、甲状腺がんの発生が多発と言えるのか? - warblerの日記 ■福島の小児甲状腺ガンが意味するものを、スクリーニング効果までふまえて考えてみる。 - Togetter 「有意に甲状腺がんが多い」という主張の根拠の一つとして、 ・有病割合≒罹患率×平均有病期間(D) という近似式が挙げられている。平均有病期間を7年、あるいは3.6年と仮定すると、確かに有意に甲状腺がんが多いという結論になりそうだ。しかしながら、以下に述べるような理由により、小児においては「有病割合≒罹患率×平均有病期間(D)」という式を適用することができない場合もあると私は考える。■福島県での甲状腺がん検診

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  • 「A型肝炎というのは、全く怖くない」のか? - NATROMのブログ

    肥田舜太郎(著) の内部被曝 (扶桑社新書) [新書]の■アマゾンレビューに、「事実を曲げて不安を煽るのはいけません」という肥田舜太郎氏に批判的なvseprさんのレビューが載り、さらにそのレビューに対して岩清水宏さんのコメントがついた。現在ではそのコメントは「投稿者により編集済み」であるため、■”「地図のない分野」で、必死にもがいている身から、一言だけ言わせていただければ” - kom's blogより引用する。 医学部を出た人間には常識だと思いますが、A型肝炎というのは、全く怖くない。 急性期に、ドカンと肝臓が炎症を起こすが、休んでいれば、肝臓も再生されて、元通り。肝硬変、肝癌なんかにはならない。 ところが、B型C型肝炎の怖いのは、たとえチョロチョロと持続する炎症でも、 長期には、肝硬変に至り、肝癌にも高率でなってしまう。 「急性炎症=全然怖くない」「慢性持続炎症=いろんな障害を引き起こ

    「A型肝炎というのは、全く怖くない」のか? - NATROMのブログ
  • ローレンツと体罰 - NATROMのブログ

    『体罰は教育です!』『子供には「体罰を受ける権利」があります』と主張する、「体罰の会」というサイトに、コンラート・ローレンツに関する記載があった。 ■**体罰の会** 水が高いところから低いところに流れるように、学級生徒の中に怠惰な者がいて、それに対して教師が何らの教育的矯正をなさないとしたら、学級全体が怠惰を是認することになって、克己心を持って研鑽している他の生徒にも悪影響を与えます。その結果、学級全体の生徒の進歩が遅れ、学級の秩序が乱れます。 そのことを動物行動学を確立してノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツが科学的に証明しました。それは、「種内攻撃は悪ではなく善である」ということです。ここで「善」というのは、種族保存のために必要な秩序維持に必要不可欠なことを意味します。決して、理性的、宗教的に判断した「善」のことではありません。善悪は、理性で決するものではなく、固体と種族の

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