文部科学省は21日、国公立の小学6年生と中学3年生の全員を対象にした全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)を実施しました。2007年に開始された全国学力テストですが、学校別平均点の公表、大阪府での高校入試への利用など、点数競争を激化させる弊害が回を重ねるほどに明らかになっています。 確かな学力に逆行 通常の学校のテストでは、授業内容を子どもたちが理解しているかを確かめ、それぞれの子どもがつまずいている点などを発見し、その後の学習指導に役立てられます。全国学力テストはそのようなことにはまったく役立ちません。結果が返ってくるのは実施から数カ月後です。答案用紙は返されず、渡されるのは各問題ができたかどうかを示す表だけです。何をどう間違えたかも分かりません。 にもかかわらず、各地で全国学力テストの平均点を競争することが目的化し、教育がゆがめられています。多くの教育委員会が学校に対して平均点のアッ
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