一方で、筆者が眺めるTwitterのタイムラインには、コインチェック社の経営陣に厳しく質問を投げかける記者の姿勢や、メディア側の仮想通貨に対する前提知識に疑問を投げかける声も見られた。 仮想通貨という「得体の知れないもの」に厳しい目を向ける大手メディアと、仮想通貨の可能性に期待を高めるテクノロジー業界との間に、大きな温度差を感じた瞬間だった。 しかし、その温度差は、わずか1年で急速に人口へと膾炙した仮想通貨だからこそ生じたもの、というわけではない。 これは、仮想通貨に限らずテクノロジーと社会、そしてメディアを取り巻く環境が、大きく変化していることによって生まれたディスコミュニケーションとして捉えるべきだろう。 具体的には、社会の中にますますテクノロジーが溶け込んでいく中で、テクノロジー業界の責任に厳しい目が向けられているという事実、そして、メディア側に十分な専門知識を持った人材がいないこと
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