前回、クリーンエネルギー技術の開発から商業化までのプロセスとその流れの中で、誰が、どの様な性格の資金をエネルギーベンチャー企業に提供しているのか解説しました。 ITとETでは産業構造が全く違う このクリーンエネルギー技術開発の特徴を理解すると、前回指摘したベンチャー企業のM&A(合併と買収)によって事業を拡大してきた大手IT企業が、クリーンエネルギー市場参入に当たって、これまでと何か違う戸惑いを感じる理由が見えてきます。 今回は、ITとET(エネルギー技術)の融合を試みる際に、IT企業が直面する3つの挑戦について説明します。1つ目は、ITとETの商業化のプロセス自体の違いです。 クリーンエネルギー技術は、ステップ・バイ・ステップつまり、“石橋をたたいて渡る”手法によって技術をスケールアップしながら検証するため、商業化までかなりの資金と時間が必要となることは、前回説明しました。 一方、ITを