昨日の日経夕刊や本日の朝刊5面で報じられているように、日本政府(財務省)は欧州金融安定化基金(EFSF)が発行する債券をまとまって購入するようです。EFSFはもちろん欧州全体のための基金ではありますが、当面アイルランドがまずその基金を使うことになるため、報道では「アイルランド救済」となっています。 これによって日本政府は次の3つのポイントを同時に満たすことが出来たように思います。 ・ 欧州債務危機に手を差し伸べるという国際的なプレゼンスの獲得、とりわけ中国が欧州個別問題国へかなりどろどろした交渉チックな話の持っていきかたをしている(一部ではスペインに中国軍艦の寄航を要求したとか報じられました。真偽のほどは定かではありませんが)のに対し、日本が欧州での救済の枠組みにそのまま乗る形での援助をするということで彼我の「国家としての品格」の違いを印象付けたこと。 ・ ドルに偏っている外貨準備の分散を