儲からなくてもウォルマートがICタグをやめない理由
2003年ころから無線ICタグの取材を重ねている中で，国際的に活躍する複数の識者から耳打ちされたことがある。「米ウォルマート・ストアーズは何があってもICタグをやめたりしない。背後に米軍がいるから」というものだ。 話は，湾岸戦争（1991年）やアフガン侵攻（2001年～）などで，米軍が最前線への物資供給に手を焼いてきたことに端を発する。最前線に近い現地の物流拠点では，高度な物流機器など存在せず，紙の伝票が付いた物資を人手で受け入れ，仕分け・配送する。誤配送など日常茶飯事で，兵士がやっと届いた食料ケースを開けてみると，全部，朝食セットだったという笑えない話もあったという。誤配送などによる欠品を恐れ，多め多めに発注する物資は，空き地にうず高く積まれる。戦地ではそれが当たり前だったのだ（参考記事：「イラク駐留米軍の在庫の山が消えたワケ」）。 そこで米軍が目を付けたのがICタグである。物資のケース
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異文化コミュニケーション能力の育成にどう取り組めばよいか？ [ 2008/09/17公開 ] 危機感の醸成と、能力の要素に応じた継続的で体系的な取り組みが重要 [ 詳細はこちら ]
第1回：「要請」から「強制」へ、失敗したら撤退か
「特売品として扱ってもらうにはICタグ張り付けが絶対条件となる」――。米ウォルマート・ストアーズへ商品を納入している業者は今、このうわさに戦々恐々としている。全米で4100店舗、ワールドワイドでは7200を超える店舗を有し、2008年1月期の売上高が3745億ドル（約39兆円）という世界最大の小売業者ウォルマート。そこで特売品として扱ってもらえないことは、納入業者には大きな痛手である。 ICタグの導入をいち早く宣言したウォルマートが、納入業者に対してICタグの張り付け要請を始めたのは2005年1月。3年たってもタグ付きで納品される商品は全体の5％に遠く及ばないとされる。その理由は、納入業者がICタグ張り付けに消極的なことにある。 一般に米国では、顧客が店頭で商品を探したとき、品切れしている確率は8％といわれる。ICタグを使って店頭在庫数を把握すれば品切れ率を抑えられる。販売機会が増え、納入
Intel，Web 2.0アプリとMIDで変わる仕事や生活の将来像を予想
米Intelは米国時間2008年11月6日，Web 2.0アプリケーションやインターネット対応モバイル機器（MID）を使うと大量の情報を効率よく処理できるようになり，仕事の進め方や生活が変化するという将来像を示した。 同社社長兼CEO（最高経営責任者）のPaul Otellini氏が，11月5～7日にサンフランシスコで開催中のWeb 2.0関連カンファレンス「Web 2.0 Summit 2008」に登壇。未来の企業向けWeb 2.0アプリケーションやMIDを例に挙げて説明した。 企業はその規模に関係なく，既存ツールとWebシステムの適用範囲を広げることで，情報処理に必要な従業員の負担を軽減できるという。例えば，新入社員の経歴や学歴，所属部署といった基本情報をうまく活用する未来のシステムを使えば，同僚との関係作りやキャリア構築が容易になるとした。 MIDの利用例としては，旅行者が海外旅行に
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音声出力の指向性制御，Trigenceがフルデジタル・スピーカーで実演
Trigence Semiconductorは，フルデジタル・スピーカーを利用して音声出力の指向性を制御する技術を開発し，この技術を用いたスピーカー・システムを試作した。複数のスピーカーを一列のアレイ状に並べたスピーカー・モジュールを使ったシステムでは，左右方向あるいは上下方向の所望の方向に音声出力の向きを変えられる（図1）。スピーカーをハチの巣状に配置したスピーカー・モジュールのシステムでは，上下左右に加えて上下左右の斜め方向にも音声を出力できる。試作機で音声出力方向を変えられる角度は，アレイ状スピーカー・システムでは中心から長手方向（スピーカーが連なる方向）に中心部から±30度，ハチの巣状スピーカー・システムは左右方向が中心部から±30度，上下方向に±20度。制御パラメータにより，これらの角度は変更可能である。フルデジタル・スピーカー技術とは，デジタルのオーディオ信号を入力し，この信号
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