夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場する「マッチ箱のような」列車が当時走った松山市の伊予鉄道高浜線三津駅が77年ぶりに改修され5日、関係者がくす玉を割るなどして改修式典を行った。 三津駅は三津浜港の玄関口にあり昭和6年に改築されたが、老朽化で伊予鉄道が昨年4月から2億円余りをかけてリニューアルしていた。 曲線を多くとり入れたアール・ヌーヴォ調の木造建築の旧駅舎の改修は、鉄道ファンにも惜しまれていただけに、同社は窓枠などのデザインを旧駅舎のまま残すなど、レトロ調を意識した木造駅舎に改修した。 この日の式典には、関係者ら約200人が出席。駅名の除幕や、児童らによるくす玉割りなどで新駅の改修を祝った。また、新駅改修に合わせて「三津ループバス」の運行も開始した。 ループバスは地域住民の利便性向上のため同市が進める「オムニバスタウン計画」に連携して開設し、一般の運賃は150円均一。三津駅とJR三津浜駅