「熊本地震」では多数の被害者が出ているが、特に心が痛んだのは、東海大学阿蘇キャンパス近くの学生向けアパート5棟が倒壊して、何名かの学生が死傷したことだった。私は、悲劇を招いた一因は、建築基準法が定める「地震地域係数Z」に欠陥があったためと推測している。 この欠陥は、震度7クラスの大地震、すなわち1995年の阪神・淡路大震災、2007年の新潟県中越地震、2011年の東日本大震災などの度に繰り返し指摘されてきた。しかし、建築基準法を管轄する国土交通省住宅局建築指導課は、長期間にわたってこの欠陥を放置し続けてきた。 そして、4月14日に発生した震度7の前震(M6.5)、16日に発生した震度6強の本震(M7.3)に襲われた地域は、「地域係数Z」の欠陥によって、不運にも建物被害が増大したと推測される。 まず産業技術研究所「活断層データベース」のデータを引用して、地震の概要を押さえておこう。
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