この絵馬は未婚で亡くなった故人(戦死した若者や幼くして亡くなった子供)があの世で独り者では淋しかろうと遺族(この場合、多くは親である)がバーチャル結婚式を挙げて、あの世で行われているであろう結婚式の様子を描いたものなのだ。 故人の結婚式というと青森の川倉賽の河原地蔵尊等に見られる婚礼人形が思い浮かべられるが、意味合いとしてはその絵馬版と思っていただければ良いかと思う。ちなみにムカサリとは山形の方言で婚礼の事。語源は「迎える、去る」の意とも「娘(む)が去る」の意とも言われて、ムガサリともいうらしい。