ヒストリー・オブ・ジャパン・アーキテクツのシンポジウムでぼくが喋ったこと、どうもうまく伝わっていないなあと反省すること頻りなのですが、大事な部分だけここで補足しておきたいと思います。 まず、ぼくとしてはそれなりに日本の戦後建築史の全体をカヴァーできる歴史的パースペクティブを用意しようと思いました。それがぼくへの発注だったし、日埜さんからメールをもらったその時点で、ぼくはそれをまともに引き受けようと決めました。それはどのみち愚鈍になるってことだなあと思い、つまりは愚鈍にいこうと決めたわけです。最終的に提示したパースペクティブは完成していないし、さほど新しいものじゃないとも思うけれど、むしろこれまでの歴史(をつくる先人の作業)を(できるかぎり)引き継ぎながら、ぼくなりにアップデートしたものと考えていただければありがたい。アップデートのアイディアは、2年くらい前からちょこちょこ出しながら練ってき