ブックオフの書棚にはその街の姿が現れる。今までの連載で書いてきたことだ。 先日、ブックオフ秋葉原店を訪れたときのこと。 秋葉原駅のすぐ近くにあるこの店舗は6階分あり、古本のデパートとでもいうようなたたずまい。ここまで広いブックオフはなかなかない。ビルの大半がブックオフなのだ。 一階には家電やブランド品が売られ、ここがブックオフであることを忘れそうになる。近くにフロアマップがあったので見てみると、驚くべきことが書いてあった。 「6階・ライトノベル 5階・アニメイラスト集」 「ライトノベル」や「アニメイラスト集」が一角を占めているのだ。ここは秋葉原。他のブックオフにはないコーナーも、ここなら頷ける。この店舗風景もまた、「ブックオフはその街を映し出す」こととして語りうるのだろう。 しかし、私たちはここでさらに考えねばならない。 「これを売ったのは誰か」 2回前の連載で、『小林秀雄全作品』を売った
![第6回 ブックオフが街のイメージを変えることだってある](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/507774a7222c1e73a41f2e7839a5d17a230dc047/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmagazine-k.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2020%2F12%2Fbanner-1.jpg)