4半世紀有余前の1992年に、友人たちと語らって、「500年後のコロンブス裁判」という催し物を東京で開いた(写真=チラシ)。1492年のコロンブスの大航海とアメリカ大陸への到達という「事業」を起点として、ヨーロッパはアメリカ大陸を植民地化した。未知の資源と労働力を確保した前者は近代の曙を迎え、後者は前者に否応なしに従属させられた。この事実は、その後の世界の近代・現代への歩みの中で決定的な意味を持った。だから、その500年間に及んだ歴史過程を捉え返したいと思ったのだ。 1950年代後半の私の中学時代、次の例文で英語の能動態・受動態を学んだ。 〔能動態〕Columbus discovered America. (コロンブスがアメリカを発見した) 〔受動態〕America was discovered by Columbus. (アメリカはコロンブスによって発見された)。 もともと住んでいた先住