ベテラン美容師のアリ・ウェブが、カリフォルニア州の高級住宅街ブレントウッドにブロー専門の美容室Drybar第1号店を開いたのは2010年のこと。それから6年、「カットなし、カラーなし、ブローのみ」のキャッチコピーとともに、Drybarは全米とカナダに65店舗を構える巨大チェーンに急成長した。2012年の時点で2,000ドル(約20億円)だった年商は、昨年は7,000ドル(約70億円)、今年は1億ドル(約100億円)に達する見込みだ。 ウェブはニューヨークのトップサロンでキャリアを積んだ後にカリフォルニアに移住。専業主婦を経て、2010年までは出張ヘアスタイリストとして顧客の家々を回っていた。 「1日に数時間、子育てから解放されたくてやっていたようなもの。多少は家計の足しになればという程度だった」と、ウェブは当時を振り返る。ところが1回40ドルのブローは本人の予想以上に評判を呼び、クライアン