世界各地で新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいるが、ワクチンを多くの人に接種させるのは、技術や物流が発達した現在でさえ容易ではない。19世紀、天然痘が猛威を振るい、イギリス人医師エドワード・ジェンナーが世界初のワクチンを開発した頃は、その比ではなかった。 そこで当時のスペインは、中南米の植民地にワクチンを広めるべく、孤児たちを用いた作戦を編み出した。彼らと医師たちの過酷な旅について、米誌「アトランティック」が報じている。 2020年12月、アメリカが2種のワクチンに許可を出したことは、今回のパンデミックにおける数少ない朗報だった。というのも、科学者たちは歴史上、どのワクチンよりも早いスピードで新型コロナウイルス感染症のワクチンを開発したからだ。 しかしそれ以降、多くの物事が悪い方向に進んでしまった。12月なかば、ファイザー社は何百万ものワクチンが在庫になっており、どこに発送すべきかの
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