明治時代、たった9年で歩みを止めた「大仏鉄道」。その遺構を探索してみた。 古びた建築物って、ロマンチックだと思いませんか? その造形美はもちろん、活躍していた当時の姿を想像して、 恋しさと切なさを感じるというか。 今回の調査先は100年以上前、京都府木津川市から奈良県奈良市にかけてあった大仏鉄道跡。 そこに残る遺構を歩いて巡ってみたい。 もはや線路はないものの、「隧道(ずいどう=川の水や人を通すためのトンネル)」や 「橋台(橋を両端で支える基礎)」などの遺構が所々に残されているのだ! 徒歩で、100年以上前にタイムスリップ! ここは加茂駅。左側が現在のJRのホームで、一段低い右側が大仏鉄道時代のホーム跡。 ところで「大仏鉄道」とは、明治時代の鉄道会社「関西(かんせい)鉄道」の 加茂と奈良を最短距離で結んだ、約10キロの路線のこと。 明治31年(1898年)、加茂駅から大仏駅(現在の奈良駅北