糸井重里がほぼ日の創刊時から 2011年まで連載していた、 ちょっと長めのコラムです。 「今日のダーリン」とは別に 毎週月曜日に掲載されていました。 諸行無料 2008-11-03 なんだか、どうやら「無料」がおもしろくなっている。 「無料」というのは、タダってことだ。 英語ではFREE(おお、自由!)っていうらしいから、 「有料」は不自由ということになる。 そういえば、そうかもしれない。 あらゆるものに所有者が決まっていて、 あらゆるものに値段がついているなんてことが、 完成されちゃった世の中なんて、 人間には合ってないに決まってる。 毎日呼吸している空気は、無料だ。 青空やら雨空やら、空を見るのも無料だ。 海岸に土地の所有者はいるかもしれないけれど、 海を泳ぐのも、たぶん、だいたいは無料だと思う。 惜しいことに、水道から出てくる水は無料じゃない。 山に生える松茸は、山の所有者のもので、