わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。 No,122 ウィリアム・ダイス、「パオロとフランチェスカ」、19世紀イギリス、写実主義。 これも、西洋絵画でよく描かれるテーマである。難しい悲恋の物語だね。色々な画家が描いているが、これがかわいらしいので選んでみた。 フランチェスカ・ダ・リミニに、ある日ジョヴァンニ・マラテスタとの縁談が起こる。だがジョヴァンニは醜かったため、フランチェスカに嫌われないために、自分のハンサムな弟、パオロを身代りにして向かわせる。フランチェスカとパオロは恋に落ちるが、フランチェスカは結婚までだまされたことに気づかない。 結局、惹かれあう二人は兄ジョヴァンニによって殺されるのである。 誰が一番悪いかと言えば、ジョヴァンニだろうにね、ダンテの神曲では、ふたりは愛欲に溺れた罪で地獄に落ちているのである。