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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (10)

  • 文化大革命の「新常識」 - 梶ピエールのブログ

    今年は文革50周年ということもあって、文革をテーマにしたシンポジウムや雑誌の特集、書籍など、地味ではあるが様々な再検証の試みが行われてきた。その中でも、12月23日にNHKBSで放送されたドキュメンタリー「文化大革命50年 知られざる“負の連鎖”〜語り始めた在米中国人」は画期的な内容だった。番組のベースになっているのは、徐友漁らアメリカ在住の「文革世代」のリベラル派知識人の証言と、スタンフォード大のアンドリュー・ウォルダー教授による、中国の地方誌に記された情報を丹念にデータベース化する中で得られた研究成果である。近年の文革研究は、明らかにアメリカを中心に進められてきた。彼ら在米の研究者たちによって、従来の常識を覆す新事実が次々に明らかにされてきたからである。日でも、ウォルダー教授の研究チームに加わっていた神戸大学の谷川真一氏らが近年精力的に研究成果を発表しており、その内容は研究者の間では

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  • Voice12月号のケント・ギルバート氏の論説について - 梶ピエールのブログ

    2月10日発売の『Voice』3月号の「中国経済をどう見るのか」という特集に、他の識者とともに中国経済の見通しについての短い一文を寄稿しました。中国経済はデフレからの脱却を図るべきだが、為替制度がその足かせになっている、というこれまで繰り返してきた論点を述べています。他の方々がそろって国有企業改革などの供給側の要因を重視されているのに対し、私一人だけ金融政策と需要サイドの問題点を強調して「浮いている」感がありますが、日の失われた20年の経験を考えればデフレ状態のまま供給サイドの改革を急激に進めることのリスクは明らかだと思います。 さて、上記の一文を寄稿した後に気が付いたのですが(IRONNAに転載されていたためエゴサーチで引っかかった)、同じ『Voice』の12月号にケント・ギルバート氏が寄稿した一文の冒頭に、私が全く言ったり書いたりしていない内容のことをあたかも私の主張であるかのように

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    inumash
    inumash 2016/02/12
    愛国デマ発生装置と化してしまったケント・ギルバート。
  • 産経新聞への抗議文 - 梶ピエールのブログ

    例の産経新聞に掲載された人種差別書評について、2週間前に以下のようなメールを大阪と東京の読者サービス室に送ったのですが、残念ながら何の返事ももらえませんでした。せっかくなので、以下に抗議文の内容を公開しておくことにします。問題の書評は現在もウェブサイトに堂々と掲載されています。他の抗議の電話とかFAXとかメールとかも、同じように一切無視されたのでしょうか。 前略 突然このようなメールを送りし、失礼いたします。私は関西の大学で主に現代中国経済研究を専門にし、研究・教育活動に従事している者です。その立場から、貴社の報道姿勢に関して折り入ってお尋ねしたい点があり、こうしてご連絡を差し上げた次第です。 4月25日付の貴紙書評欄に西尾幹二氏による河添恵子著『中国人の世界乗っ取り計画』の書評(以下、「西尾書評」)が掲載されました。その最後は以下のように締めくくられています。 「ウソでも百回、百カ所で先

    産経新聞への抗議文 - 梶ピエールのブログ
    inumash
    inumash 2010/05/21
    一瞬在特会のチラシかなんかの文章かと思ったよ・・・。
  • ユーロの足枷、あるいは対岸のギリシャ - 梶ピエールのブログ

    ギリシャの問題についてはすでにいろいろなことが語られていて、とてもフォローしている余裕はない。ここでは、一点だけ気になった点を。 スティグリッツがproject-syndicateで、ドイツが経常収支の黒字を溜め込んで域内の需要拡大に貢献していないことが今回のギリシャを初めとしたいくつかユーロ圏の「弱小国家」の不況からの脱出を阻んでいる、と批判したうえで、現在のような緊縮政策をギリシャに押し付けるよりも、むしろドイツをユーロから離脱させ(そして、ユーロをマルクに対し切り下げさせる)たほうが危機の有効な解決方法になるだろう、と指摘している。 http://www.project-syndicate.org/commentary/stiglitz125/Englishより Germany (like China) views its high savings and export prowes

    ユーロの足枷、あるいは対岸のギリシャ - 梶ピエールのブログ
  • 7月5日ウルムチでの騒乱に関して - 梶ピエールのブログ

    最初日のメディアは新華社のニュースをそのままタレ流すだけでやはりダメだと思ったが、6日の報道ステーションはかなり時間を割いて双方の言い分を報道するというスタンスで、水谷尚子氏にも取材を行うなど、かなり頑張っていた。ただコメントが加藤千洋氏というのはあまり適任ではなかったと思うが。 ・・とはいえやはりこの件についてはBBCなど英語圏の報道が背景の解説も含めて圧倒的に詳しい。それに引換え、「東洋のBBC」を目指しているはずのNHKは7時のニュースを見る限り広東省韶関での事件にも言及しないなど、かなりお粗末な時間の制約があったとしても不満の残る報道姿勢だった(9時のニュースではちゃんと報道していたようです)。 少し前だが、グアンタナモに収用されていたウイグル人がパラオに移送されたときも、日ではほぼベタ記事扱いだったが、NYTが非常に詳しい報道を行っていた(これとかこれ)。日ごろからの取り組み

    7月5日ウルムチでの騒乱に関して - 梶ピエールのブログ
    inumash
    inumash 2009/07/07
    状況のまとめ。昨年のチベット関連のデモの時にもウイグル関連の支援活動に参加している人が結構来てた。東トルキスタンの旗を掲げてた人もいたな。
  • 忌野清志郎と「公共性」に関する試論 - 梶ピエールのブログ

    批評家の吉隆明は、1980年代から忌野清志郎をしなやかな感性を持ったアーチストとして高く評価をしていたが、1988年に発売されたRCサクセションの反原発ソング「サマータイム・ブルース」(アルバム『COVERS』に収録)の歌詞を、個人発行していた雑誌『試行』誌上で紹介し、「聞きしにまさるハレンチな歌詞」であるとして厳しく批判した。 ここで、吉の反原発批判の是非はひとまず置いておき、なぜ、吉隆明は忌野の反原発ソングをこき下ろしたのか、を考えてみたい。このことにこだわることは、むしろ忌野の偉大さ、およびそのパフォーマンスが持つ意味を、改めて浮き彫りにすることになるはずだからである。 まず最初に、社会学などでよく使われるらしい、「生活世界」と「システム」という二分法が便利なので、これを援用して論じてみよう。 忌野清志郎は、初期のころから一方で「システムの介在なしに魂が直接触れあえる世界」を高

    忌野清志郎と「公共性」に関する試論 - 梶ピエールのブログ
    inumash
    inumash 2009/05/19
    これは清志郎氏のみに立ちあわられたものではなくて、彼が憧れた多くの“ロック・ミュージシャン”のそれと同種のものだと解釈するべきだと思う。特にThe Whoからの影響は顕著じゃないかなぁ。
  • 梶ピエールの備忘録。 - ガンバレ、とにかくガンバレNHK。

    tomojiroさんに教えていただいくまで全く知らなかったのだが、中国の「いま」に鋭く切り込んだNHKスペシャルのシリーズ『激流中国』の内容に対する中国当局の「厳重注意」が記された「秘密文書」がネット上に漏れて公開され、話題になっているようだ。 http://www.danwei.org/internet/secrets_out_in_the_open.php(中文版は、こちら) 中でも問題とされたのがプロローグの「富人と農民工」 と第一回の「ある雑誌編集部60日の攻防」であり、いずれも「貧富の格差」「政府の報道規制」といった「負の面を強調しすぎており」「客観的ではなく」「視聴者に誤解を与える」としてNHKに報道姿勢の反省を促す内容となっている。 その背景には、どうもこの番組(批判を浴びた回)が中文字幕つきでYouTubeなどを通じてネット配信され、中国のネットユーザーの間で大きな話題にな

    梶ピエールの備忘録。 - ガンバレ、とにかくガンバレNHK。
    inumash
    inumash 2007/10/05
    こういうコンテンツを絶えず提供してくれるなら、受信料倍払ったっていい。「公共放送」はこういうときに「公正な視点から」放送するためにあるんだろ。これで自粛するなら存在価値無し。
  • 梶ピエールの備忘録。 - 消費者運動が強める多国籍企業の影響力

    では、企業の勝手にさせとくととかく汚いことをして金を稼ごうとするので、「正義」を実現するにはお上が適度に規制したほうがよい、という観念がまだ強い、ような気がする。 しかし、多くの発展途上国では、多少とも名の通った多国籍企業の方が腐敗しきった政府よりよっぽど「倫理的」であるというのがもはや常識となりつつある。もちろん、労働CSR(従業員の労働条件や人権に関する企業の社会的責任)という概念の普及がその背景にある。 労働CSR入門 (講談社現代新書) 作者: 吾郷眞一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/08/17メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (10件) を見る このは、一般にはまだあまりなじみのない労働CSRとはどんな性格のもので、グローバル経済の中でどんな意味を持つのか、ということについて分かりやすく解説してくれている好著だ。企業が遵守しなければならな

  • 梶ピエールの備忘録。 - さらにしつこくフェアトレードについて語る(下)。

    これは前回と前々回のエントリ、の続きです。 また、以下の関連エントリもご覧ください。 http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20061123 http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20061125 http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20061127 正直言って今回はあまり自信ないのでツッコミを歓迎します。 さて、前回はフェアトレードの認証ラベルがより高度な品質を保証する認証ラベルに対する「脅威」となる可能性について論じた。最後に、フェアトレードの根幹ともいうべき価格保証制度の経済学的な根拠と、その問題点について考えてみよう。 言うまでもないことだが、価格体系をゆがめる個別産業への補助金や最低価格保証は経済学的には最も評判のよくない政策の一つである。それよりも、貧困ラインを定めて所得がそれを下回る家計に対して差額を補填した

    梶ピエールの備忘録。 - さらにしつこくフェアトレードについて語る(下)。
  • 梶ピエールのカリフォルニア日記。 - 移民問題についてあれこれ

    昨日は移民問題をめぐってアメリカ各地で大規模なデモが行われたのは報道の通りだが、バークレーのキャンパスでもメキシコ系の学生を中心に100人くらいのデモが行われた。ワシントンなどのデモでは、メキシコ・ナショナリズムあるいは反米主義のイメージを与えることを避けるため、アメリカ国旗を掲げながらデモ行進するという方針が採られたようだが、バークレーのデモではみんなメキシコなど中南米の国家の旗(メキシコしか判別できなかったorz)を掲げ、スペイン語でスローガンを叫びながらの行進だった。まあ確かにバークレーのような左派リベラルのスクツで星条旗掲げてのデモは似合わないかも。 CNNでもこのところ連日で移民問題の現状をレポートする番組をやっていて、主にジョージア州の不法移民の実態が中心に報道されていたのだが、そこで地元のいかにもマッチョな感じの保守オヤジが出てきて、ヒスパニック系不法移民が多い場所をパトロー

    梶ピエールのカリフォルニア日記。 - 移民問題についてあれこれ
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