流ちょうな山形弁を操る米国人タレントのダニエル・カールさん(51)が、東北地方の被災地に支援物資を届けている。「大事にしてくれた東北の人にお返しをしたい」。野菜や生活雑貨を自ら運転するトラックに詰め込み、被災者に手渡してきた。 「ありがとう」「また来てくれた」。5月下旬、避難所となった岩手県山田町の大浦保育園。カールさんがトラックから納豆や歯ブラシ、絵本などの品物を次々と取り出すと、周りに自然と人が集まった。園長の豊間根よね子さん(60)は「いただいた食べ物でおみそ汁を作った。明るい気持ちになる」と笑顔を見せた。 米国の大学を卒業後、英語教員として山形へ赴任。東北地方の食べ物や人の優しさにほれ込み、各地を旅した。津波の被害を聞き「スコップを持ってすぐ助けに行きたいと思った」。東北道が通れるようになると、すぐに被災地入りした。 野菜が足りないと聞き「まずはうまいもの食わせて、元気出させ