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思想と歴史に関するirbsのブックマーク (6)

  • 「フランス的思考―野生の思考者たちの系譜」石井 洋二郎 著

    近代フランスを特徴づける、デカルト以来の合理主義、フランス語の優位性への確信から広がった普遍主義という二大潮流に対する反合理主義・反普遍主義あるいは非合理主義・非普遍主義的な思想の系譜を、マルキ・ド・サド、シャルル・フーリエ、アルチュール・ランボー、アンドレ・ブルトン、ジョルジェ・バタイユ、ロラン・バルトの六人を通して描くことで、「フランス的思考」の姿に迫る一冊。 著者は「フランス的思考」という書名について、フランス語にすれば”pensée Française”(フランス思想)となるが、敢えて「的」「思考」とすることで『すでに確立された「フランス」の「思想」に関するなんらかの見取り図のようなものを答えとして提示する書物ではな』(P10)く『さまざまな留保つきではあれ「フランス的」という形容詞を冠することができるかもしれない「思考」のありようをめぐる問いかけの書物』(P10)として描く。反合

    「フランス的思考―野生の思考者たちの系譜」石井 洋二郎 著
  • ポール・へガティ | ele-king

    ノイズの病がすべての音楽を浸してから、唯一の希望ある道筋といえば、ノイズの細菌がチーズのバクテリアのように、善良な微生物であるということだ。そして、次のように考えることができる。ノイズは音楽的な健忘状態を生み出す代わりに、これまで聴き手には隠されてきた歓びをもたらすだろう。すべての音楽に存在しているものとはいえ、ノイズの要素は人類にとってのセックスのようなもので、その生と存在にとっては不可欠だが、言及するのは無礼にあたり、無視と沈黙によって覆い隠されている。それ故、音楽におけるノイズの使用はほとんど意識されず、また、議論されてこなかった。おそらく、これは和声や旋律のように深く議論される要素ほどには発展してこなかったからだと思われる。 ──ヘンリー・カウエル「ノイズの歓び(The Joys of Noise)」(1929)より ノイズをチーズのバクテリア、つまり俗にいう善玉菌になぞらえた、

    ポール・へガティ | ele-king
  • 「考え方」について考えてみる: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 「考えるとはどういうことか?」それについて考えることが僕にはよくあります。 「考えるとはどういうことか?」と考えることで、何かを考えるための方法が明らかになることがあるからです。 だから、「考えるとはどういうことか?」を考えるのは、自分自身がうまく考えられていないなと感じるときや、他人がうまく考えられていないなというのを目の当たりにするときだったりします。 ▲この記事では、この2冊が登場するよ うまくいかないから、その理由を自省する。 それって何かを改善するためにはごくごく普通の行為だと思います。 それを踏まえると、考えることがうまくいかない要因の1つが「考えるとはどういうことか?」ということを考えようとしない姿勢にあるということもできるはず。自分自身の考えるという作業のや

    「考え方」について考えてみる: DESIGN IT! w/LOVE
  • 世界に影響を与えた100冊の本&文書をリスト化するとこんな感じ

    by Flickr: David Blackwell.'s Photostream 何十年・何百年と1冊のが読み続けられることは非常にまれなことですが、一方で今もなお読まれているも存在します。「軽い読書にオススメ」とは言えませんが、聖書やシェイクスピアから「ベルゼバブの孫への話」といった聞き慣れないものまで、「人類の歴史に大きな影響を与えた」という観点で選ばれた&文書をまとめたのがマーティン・セイモア・スミスのThe 100 Most Influential Books Ever Written(世界を変えた100冊)です。海外での書評としては、このリスト自体が人文学のイントロ・入り口としてはよくできているので、原著に当たるべしとなっているものが多くなっており、これら100冊を入手して読破すればある種の達成感が得られるだけでなく、もっと違う価値を自分自身にもたらしてくれるはずです。

    世界に影響を与えた100冊の本&文書をリスト化するとこんな感じ
  • 内井惣七:書評 イアン・ハッキング『偶然を飼いならす──統計学と第二次科学革命──』

    書評 イアン・ハッキング『偶然を飼いならす──統計学と第二次科学革命──』(石原英樹・重田園江訳、木鐸社)   内井惣七  [教育上の使用のみに限る。引用等は、岩波書店『思想』903号、pp.136-140、1999年9月、よりされたい。] 1 書の主要な議論 カナダの科学哲学者、イアン・ハッキングは、すでに一九七五年に『確率の出現』という、十八世紀前半に至る確率論の考察を出している。同じテーマの続編として一九九〇年に出た書では、第一章の冒頭部分で次のような趣旨の主張がなされる。「偶然性」は chance の訳語でニュアンスがかなりずれるが、致し方がない。 二十世紀の科学において概念的な変革が幾つかなされたが、最も重要なものは非決定論的な量子力学の出現である。前世紀までの多くの科学者や哲学者が考えていたような、決定論的な因果性は覆され、過去は次に何が起きるか

  • ララビアータ:スピノザとライプニッツ - livedoor Blog(ブログ)

    マシュー・スチュアートの『宮廷人と異端者』(書肆心水)を読んだ。スピノザとライプニッツ両哲学に興味がある人にとっては、見逃せないである。両哲学者の書簡を含むテクストはもちろん、その周辺の人々の資料にも目くばせが行き届いた興味深い一冊。著者は哲学者たちの理論や人間性の解釈にまで立ち入った上で、彼らの複雑な影響関係について独創的な解釈を打ち出している。 1676年11月ライプニッツはハーグにスピノザを訪ねているが、このときの対談は、通常言われているよりも濃密で長時間(少なくとも数日間)にわたるものであったらしい(p−251)。ライプニッツには、既にスピノザの説を受け入れる準備が整っていたのだが、このときの対談を境にして、ライプニッツは次第にスピノザから距離を取り始め、やがてまったく敵対的なものと見なしてゆく。これを著者は、思想史的ドラマとしてのみならず人間ドラマとして描き尽くそうとしている。

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