京都議定書は画期的だった 遠くに聞こえる芝刈り機の音だけを除き、京都国際会議場は静寂に包まれている。コンクリート壁のグレーが、12月初旬の空にそぐわしい。背景となる森の木々の枝々にはまだ紅葉が残り、軽やかなズボンとTシャツを身につけた旅行者のグループたちが、どの道を行くべきかと話し合っている。その光景は、この日本の古都の名が環境危機にまつわる物事の代名詞となったその理由を、道ゆく人々に思い出させるかのようだ。 ロバート・ミッチャム主演映画『ザ・ヤクザ』のロケ地となったことで有名なこの施設も、今や無人である。扉は閉ざされ、芝生の上に点在する標識には「許可なく立ち入ることを禁ず」と記されている。 遥か25年の昔から、熱狂の声が響き渡ってくる。そこには何百人もの記者や活動家たちが集い、コーヒーと仕出しの弁当で英気を養いながら、化石燃料使用削減への世界初の真剣な試みであるCOP3(気候変動枠組条約
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