北米トレンド 織田 浩一 連載 米国を中心にモノやサービスのデジタル化が進み、競争の鍵は顧客体験の向上と価値創造に移行しました。新たなトレンドに対応するため、北米の最新情報を毎月お届けします。
サーバを安全に運用する施設として構築されるデータセンターですが、グーグルではそのデータセンターですら"落ちる"ことがあると想定してアーキテクチャを構築しています。 米グーグルが今年の5月に行ったイベント「Google I/O」で、同社のGoogle App Engine datastore leadであるRyan Barett氏が行った講演「Transactions Across Datacenters (and Other Weekend Projects)」のビデオがYouTubeで公開されました。 Barett氏は、担当しているGoogle App Engineのデータベースに関してグーグルが「multihoming」(マルチホーミング)と呼ぶ複数のデータセンターを用いた処理を実現している理由として、データセンターが自然災害や停電に見舞われたり、メンテナンスなどによるデータセンターの
ITソリューションおよびサービスプロバイダのディメンションデータが先ごろ発表した調査によると、調査対象とした世界各国の企業が持つネットワークデバイスの73%が脆弱性の問題を抱えており、コンプライアンス上の重大な事故につながる可能性があるという。 IT担当者ならずとも背筋がゾッとする話だが、 この調査ではさらに深刻な結果が出た。調査したデバイスは広く知られ推奨されている標準的な製品であるにもかかわらず、導入されているデバイス1つに対して平均15種類のセキュリティの設定エラーが報告され、検査を行ったすべてのデバイスのうち43%が耐用年数の終了期間に入っており、そのうち56%がソフトウェアの保守期間またはサポート期間を過ぎていたという。 この調査は、ディメンションデータがセキュア・ネットワーク・インフラストラクチャ・アセスメント(SNIA)と呼ぶもので、世界各国で実施した152件のネットワークの
昨日はITpro主催のイベント「ユーザー企業のためのエンタープライズ・クラウドフォーラム」に参加してきました。 日経コンピュータ 中田敦記者のセッション「みえてきたクラウドのコスト」では、グーグル、アマゾン、マイクロソフトの最新データセンターの動向を紹介してくれたのですが、これが非常に興味深い内容でした。セッションの内容からトピックを2つほど紹介します。 大規模データセンターは7倍効率がよい 1つ目は、日経コンピュータ2009年7月8日号で同記者が記事としても書いていることなのですが、データセンターの規模の経済について。1000台クラスの中規模データセンターと、5万台クラスのデータセンターを比較すると、大規模データセンターのほうが7倍も効率がよいというデータが示されています。 つまり、ユーザーがある大きさのコンピュータリソースを調達しようとするとき、大規模データセンターは中規模データセンタ
この話は多分死ぬまで言い続ける必要があるのだろうな。嘗ての自分もそうだったのだけれど、とにかくIT屋の皆さんはサーバーやクライアント、プログラミングやOSなど入り口と出口の話ばかりして、途中で「繋ぐ何か」のことを本当に空気のように考えている。まったく、いい加減にして欲しい。 ワタシ自身がそもそもIT屋の中では特異なネットワーク屋だったから、当時から体で判っていたのだけれど クラウドコンピューティング?止めて欲しい。いい加減にして欲しい。雲が浮かぶのは空じゃなくて、針金で出来た網の上なのだよ。雲の中にある情報処理リソースは空気を通じて使えるのではなくて、あくまでも誰かが何かの手段で繋いでいるんだよ。それくらいちゃんと理解しようよ。いくらブロードバンドの世界だからと言って、めちゃくちゃにネットワークのリソースを使うような方法を推進しないで欲しい。自分の敷地の中で出来ることは、そこで終わらせよう
かつて書籍や雑誌の出版は、編集者とデザイナーと印刷所がそれぞれの専門性を活かした分業制でした。編集者が仕上げた原稿に対してデザイナーがレイアウト指定を行い、印刷所がそれに従って版を作成して印刷していました。 ところが1990年代後半から急速に普及したDTPの出現は、この分業制を変えていきます。DTPを使えばレイアウト作業もゲラの印刷も手元のPCで簡単にできるようになったため、コストや納期の圧縮といった事情もあって、デザイナーは最初にテンプレートを作る程度で、DTPを使って編集者が一人でほとんどすべての作業を行う現場が多くなりました。 カメラマンの世界でも、デジタルカメラの登場によって似たようなことが起きています。フィルムカメラの時代には、カメラマンが撮影したフィルムはプロ用の現像所で現像され、印刷所で見栄えの加工や調整が行われていました。 しかしデジタルカメラと高度なグラフィックソフトの登
2009/06/02 サン・マイクロシステムズが2009年夏にも提供を開始するクラウドサービス「Sun Cloud」の概要が見えてきた。同社のクラウドサービスはOpenSolarisベースの仮想環境で、Amazon EC2/S3に相当するサービスを提供するものだ。計算リソース(OSやアプリケーションなどのソフトウェア実行環境)を提供する「Sun Cloud Compute Service」とストレージサービスの「Sun Cloud Storage Service」で構成する。 価格などまだ不明な点は多いが、技術情報は徐々に出てきている。例えばストレージサービスに関してはWebDAVやAmazon S3互換のRESTful APIでアクセスできることが明らかにされているほか、APIのドキュメントやJavaで書かれた管理コンソール、PythonやRuby向けのライブラリが公開されている。スクリ
2009/01/23 オンラインストレージサービスは古くからあるが、汎用クラウドサービスの登場で、その使い勝手が急速に進化している。2009年1月に入ってプライベートベータテストを始めた「ZumoDrive」は、エンドユーザー向けのサービスとしては、現時点で最も先進的な利便性とリーズナブルな価格を実現したサービスの1つだ。ZumoDriveはAmazon S3をバックエンドに使い、ローカルPCのOSに透過的にマウントできる仮想ドライブを提供する。ファイルはクリックして初めてストリーム配信されるため、ローカルストレージは、もはや主従関係でいえば従の“キャッシュ”として機能する。 ZumoDriveを使ってみたい読者は、同サービスのWebサイトで招待コード“itmedia”を入力してみてほしい。現在ZumoDriveはプライベートベータテスト中だが、@IT読者に対して先着で500アカウントまで
お隣Blogの江島さんが米国で展開していたLingrとRejawのサービス停止についてのアナウンスエントリを上げている。米国子会社清算の動きについてはちらと小耳に挟んでいたのでそう遠くないうちにこのような展開になるだろうとはなんとなく想像されていた。 まずはおつかれさまでした、という一言しつつ、書かれている内容から、幾つかのことが思い起こされているので頭を整理しつつメモしておきたい。 競争が個人にシフトするかという話 田口元の「ひとりで作るネットサービス」探訪、という連載が成立してしまうくらい、最近のネットのサービスは少人数、ときには一人で作られて出来上がったというものが少なくない。一昔前に言われたムーアの法則うんちゃらとかチープなんちゃらとかいうところからもう一段二段事態は進んでるように思える。 それで、上記のようなもろもろで何を言いたかったかというと、この分野では「企業の競争相手が個人
Heads on: Apple’s Vision Pro delivers a glimpse of the future
「クラウド・コンピューティングは雲をつかむような話」というのは、あまり面白くない冗談だが、クラウドの定義が広すぎて一体どこが新しいのか、分かりにくいことは間違いない。クラウド・コンピューティングの報道に全力を挙げる中田敦記者が、「新しい点は何もない」と懐疑的な谷島宣之編集委員を厳しく指導する。 N お久しぶりです。Yさんがオフィスに滅多にいらっしゃらないので、なかなか挨拶ができませんでした。 Y おー、そう言えば、日経コンピュータ編集部に異動になったんだ。だから珍しく背広を着ているのか。 N 珍しく、ではありません。いつでも企業取材に飛び出せるように毎日スーツを着ています。異動を機に何着か新調しました。それにしてもYさん、ほとんどお見かけしませんし、たまにお会いしてもスーツを着ていないし、どうしたのですか。 Y 最近はWebの仕事がほとんどだからねえ。取材もあまり行けないし。パソコンがあれ
オープンソースとクラウドコンピューティング 2008年8月 6日 経済・ビジネスIT コメント: トラックバック (0) (これまでの yomoyomoの「情報共有の未来」はこちら) 先月末、Open Source Convention(OSCON)が開催されましたが、報道を見る限り、今年の OSCON で最も注目を集めたのは Apache Software Foundation に10万ドルの寄付を行い、サム・ラムジ(Sam Ramji)が基調講演を行なったマイクロソフトだったようです。 Apache 支援の意図についてはサム・ラムジのブログ、OSCON の様子については「マイクロソフトのオープンソース責任者が抱える“責任”と“苦悩”」あたりを読んでいただくとして、マイクロソフトが Apache に寄付を行なうなんて10年前を思えば夢のようです。 ブルース・ペレンスのように支援の意図を勘
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