まだ梅雨の明けない6月11日から13日まで、研究室を沖縄に“移動”した。 いつも「夏合宿」と称して、全員で年に1回研修旅行を行っていた。30年以上欠かしたことはない。毎年半数が入れ替わる研究室メンバー間のチームワークを高めるのが最大の目的だ。2泊3日が普通で、遠い時には北は気仙沼、南は伊良湖だったのだが、今年は思い切って沖縄にしてみた。夏は費用がかさむので、梅雨がまだ明けていなくて旅行代金の安い6月のこの時期にした。 5月から6月にかけては研究室にとって大切な時期だ。それまで研究やプロジェクトにかかわったことのなかった学生たちが私の研究室にやってきて、いきなり産学連携のプロジェクトに引き込まれ、何日もかかるデータマイニングに取り組まされたり、民間企業の方と打ち合わせしたり、プレゼンしなくてはならなくなる。だから学生によっては急激な変化に戸惑う者もいる。彼らをあまりに急速に成長させようとする