富士康(FOXCONN、フォックスコン)総裁の郭台銘は、5月26日に深セン市で飛び降り自殺した社員の親族の前で深々と頭を下げて、3度ほどお辞儀をした。富士康は台湾系で、世界最大級のEMS(エレクトロニクス機器の受託製造)企業である。富士康では、自殺未遂も含めて、12件の自殺が連続して発生した。郭総裁はそれに何らかのメッセージを発しなければならない。絶対にマスコミに開放しない工場も、この日だけはすべて開放した。その日、四川省知事と台湾での会合があるので、郭総裁は、飛行機でいったん台湾に戻ったが、深センにいないその夜に、13件目の自殺事件が起こった。 (北京在住ジャーナリスト 陳言) 自殺者はいずれも25歳未満の若者だった。富士康では基本給は深センの法定最低賃金である950元(約1万3000円)であるが、残業などが多くてたいていのワーカーは、月に2000元はもらっているという。 無料のインター
「白色」「黒色」「灰色」「血色」「金色」――。 中国国営新華社通信が発行する経済専門紙『経済参考報』(5月10日付)は、中国で個人や企業が受け取る「特色ある収入」の実態をこの5色で表現したが、中国社会に潜む深い「闇」を絶妙に言い当てたものだった。 「白色収入」とは、給与や福利など正常な収入。「黒色収入」は、賄賂や横領、窃盗・強盗、詐欺、麻薬販売など非合法手段で得た収入のことだ。 ここまでは日本の論理でも分かりやすいが、残りの3つは中国社会独特のものだ。「灰色収入」とは、「合法と非合法の間の収入で、記録、納税、申告の対象ではない個人的な『隠秘(隠された)収入』で、学者も『白にあらず、すなわち黒』と認識している」(経済参考報)。 この灰色収入は、「感謝費」「労務費」「講義費」「原稿料」「謝礼」などの名目で、特権やコネを持つ富裕層の間に広く浸透し、「賄賂」が形を変えたものとの批判もある。中国改革
【北京=矢板明夫】中国メディアが最近、中国の経済発展における日本の貢献を積極的に評価している。これまでの日本報道と比べて異例ともいえる“好意的”な内容が多い。背景には日本重視路線を打ち出している胡錦濤政権への国内世論の反発をやわらげるとともに、対中感情が悪化している日本国民に対する配慮がありそうだ。 12月5日発行の共産党中央宣伝部の機関誌「半月談」は「1978年に鄧小平氏は日本から何を学んだのか」と題する記事を掲載した。同年10月の訪日で新幹線に初めて乗り、松下電器産業や新日本製鉄などを見学した鄧小平氏が日本の発展ぶりに大きな刺激を受けたことを詳しく紹介、「この経験は後の中国の近代化構想の中で大いに参考となったに違いない」と論評した。 また、23日付の中国紙「中国青年報」は「日本がなければ、改革・開放は大きく異なっていた」とするコラムの中で「1979年以来、日本は中国の最大の援助国となり
「お父さんは、アメリカ合衆国ジャパン州で生まれました。僕は、中華人民共和国小日本省で生まれました」 世界を牛耳ってきた覇権国アメリカが、大変なことになっている。 現在起こっている危機は、「住宅バブル崩壊」「サブプライム問題」等が原因といわれる。しかし、今回の危機は、これまでと根本的に異なっていることを知る必要がある。 そう、ドル体制が崩壊しつつあるのだ。 アメリカが世界最大の経常赤字・財政赤字・対外債務国家であることはよく知られている。普通の国であればとっくに破産するところだが、アメリカは例外的に安定を保ってきた。その理由は、ドルが世界の基軸通貨(国際通貨・世界通貨)だからである。 仮にドルが基軸通貨でなくなれば、アメリカは普通の赤字国同様、自国通貨の暴落、ハイパーインフレにみまわれ、没落するだろう。 「しかし、ドルにかわる通貨がないのだから、ドル体制は永遠なのでは?」 数年
[ロンドン 19日 ロイター] 中国チベット自治区で起きた騒乱では、西側諸国が中国政府の対応を声高に非難する姿勢はさほど見られず、中国経済の影響力の大きさが暗に示される形になった。 3月19日、中国チベット自治区で起きた騒乱では、西側諸国が中国政府の対応を声高に非難する姿勢はさほど見られず、中国経済の影響力の大きさが暗に示される形になった。写真は14日、ニューヨークにある国連本部前で行われた抗議デモ(2008年 ロイター/Lucas Jackson) 昨年ミャンマーで起きたデモ弾圧に対する反応とは対照的に、チベット騒乱での中国政府の動きに対しては、西側諸国からの批判の声が非常に弱いと専門家らは指摘している。 米国の保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のジョン・タシク氏は「ワシントンでは中国を例外扱いにする傾向がある」と指摘。中国の専門家である同氏は「ビルマ(ミャンマー)やスーダン、ウズベキス
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