映像をご覧いただきたい。冒頭にサグラダ・ファミリアの芸術工房監督である外尾悦郎氏が足元の方を何回かチラッと見ている。実はこの時、筆者のスーツケースが盗まれそうになっていた。 場所はスペイン・バルセロナにあるサグラダ・ファミリア近くのオープンカフェ。筆者とカメラマンの足元に置いたスーツケースが、少しずつ後ろに引っ張られていたのだ。通路側ではなく、カフェの内側に置いていたが、筆者とカメラマンの背後に座っていた女性3人組の仕業だった。 見かねた外尾氏がインタビューを中断し、スペイン語で一喝。女性たちは自らの悪行を認める訳がなく、甲高い声で猛烈な反論を展開し、カフェは一時騒然となった。女性たちは店員を味方につけようと試みたが、カフェの店員らは全く聞き入れない。外尾氏の迫力に押されたのか、スリ集団はそそくさと去っていった。 外尾氏は、サグラダ・ファミリアの顔だ。カフェの店員もみな、外尾氏を知っている
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