ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリー(アンジー)が2013年、健康体であるにもかかわらず、乳腺切除手術を受けたことが話題になった。彼女に決意をさせたのは、BRCA1という遺伝子に変異があり、生涯でガンになるリスクが87%あると診断を受けたことだ。 乳ガンや卵巣ガンのうち「遺伝性のもの」と言われているものは5~10%で、影響を与える遺伝子としてBRCA1とBRCA2が特定されている。こうした遺伝子を持っている人は持っていない人に比べ、発ガン率は10倍以上も高くなるという。アンジーは2007年1月に母親で女優のミシェリーヌ・ベルトランを10年近くの闘病の末に卵巣ガンで亡くし、2013年5月に母方の叔母であるデビー・マーティンを乳ガンで亡くしている。デビーもアンジーと同様に、BRCA1の遺伝子に変異があったとされている。 さらにアンジーは2015年に卵巣と卵管の切除を公表。2009年に米フォ