ソーシャルメディア界隈での「トレンドの限界」を指摘する論調が、去年にもまして目立ってきた。昨年はアメリカでも「若者のFacebook離れ」が報じられたが、今度はPew Researchが「ソーシャルメディアと沈黙の螺旋」という記事を公開した。(英語、日本語での紹介記事) 記事の要点を述べるなら、人々はスノーデン事件のような政治的な話題を議論したいと思っているものの、それを実際にソーシャルメディア上で議論することはなく、ノエル=ノイマンの言う「沈黙の螺旋」に陥っているということになろうか。沈黙の螺旋とは、人々が感じ取った多数派の意見と異なる意見を表明することを困難にする同調圧力のことだ。メディア研究の中では常識的な見解だが、なにも空気を読んで発言を控えるのは日本人だけの特徴ではない。ただ、なぜ人々が沈黙するのかという要因については、分析のしがいがありそうだ。 興味深いのは同記事で、人々はリア