新たなコロナ変異株「オミクロン」、現時点で分かっていること Lisa Du、Naomi Kresge、Jason Gale 新型コロナウイルスの新たな変異株が南アフリカ共和国とボツワナで特定され、新規感染の急増との関連が指摘されている。世界保健機関(WHO)は「B.1.1.529」と当初呼ばれた同変異株をギリシャ文字のアルファベットから「オミクロン」と名付け、「懸念される変異株(VOC)」のリストに加えた。各国政府は南アと周辺諸国からの渡航を制限する措置を発表。既存のワクチンをすり抜けることで感染を再拡大させ、経済再開の取り組みを困難にしかねないと憂慮する声が聞かれている。 オミクロン株について現時点で分かっていることを以下にまとめた。 1.これまでの変異株との違いは? 欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、オミクロン株の特徴はスパイクタンパク質に30カ所の変異と3カ所の小欠損、