イチローにとって、3つの“初”が付く安打が生まれたのは、7月26日のレンジャーズ戦のことだった。 8対18。大量リードを許したレンジャーズは9回のマウンドに捕手のブレット・ニコラスを送った。だが、マーリンズは攻撃の手を緩めない。先頭のジアンカルロ・スタントンから4連打で21点目が入り、なおも無死二塁でイチローにこの日6度目の打席が回った。 「ないです。ないです。アメリカでも日本でもない」 プロ生活26年。野手との対戦はキャリア初となったが、ここでとんでもないことが起こった。 その初球は内角への68マイル(約109キロ)の完全なボール球。イチローはのけぞりながらよけたが判定はストライク。記者席では笑いの声があがった。 試合も決し、試合時間は4時間にもなろうとしていた。“大甘裁定”も酌量の余地はあり。そんな空気は確実に流れていた。当のイチローも怒りを通り越し苦笑するばかり。柔和な表情を浮かべ、
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