現在、東芸大美で開催中の‘コレクションの誕生、成長、変容’(7/4~8/16)には館自慢の名画が沢山でている。過去5年間に行なわれたコレクション展のなかでは一番いい。普段は作成しない図録まで用意しているのだから、気合が相当入っているのがわかる。これだけ内容の充実した展覧会なのに料金は500円。これは有難い。 HPに載っている出品リストで狙いをつけていた日本画を中心にしっかり見た。上はこの絵を見るために出かけたといっても過言でない若冲の‘鯉図’。これはいくつかある若冲の画集のどれにも載ってない。これまで見た2つの鯉の絵(プライスコレクションなど)は水墨画で体の一部が画面からはみ出すというように大胆な構図で描かれているのに対し、これは縦長の画面にぴちぴちとした鯉をうまくおさめた著色画。鯉の口の先に吐き出した泡が三つみえるのがとてもユーモラス。 ここには曾我蕭白のいい絵が2つあるが、今回ともに展