広大な領域に及ぶ二〇一〇年代の若者文化と社会について、「残念」という言葉の意味の変化を軸に読み解いてゆく、さやわか氏の手になる「希望のポップカルチャー論!」。『僕たちのゲーム史』(講談社)『AKB商法とは何だったのか』(大洋図書)の記憶も新しい著者の最新刊をめぐり、ばるぼら氏に論じていただきます。 ■『一〇年代文化論』の書評を書かなくてはいけないが『一〇年代文化論』の書評を書く気が起きないから これはWEBスナイパー編集部から与えられた『一〇年代文化論』の書評をするためのスペースなのだが、『一〇年代文化論』の書評を書く気が起きないのは、本について書こうとするとすぐ別のことを考えはじめてしまうからで、だがそれを放っておこうとするといつまで経っても原稿が進まないものだから、もう別のことをまず書いてしまうことにした。それはなぜさやわかという著者は歴史の本ばかり書くのかということだ。 『僕たちのゲ