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2015年12月7日のブックマーク (3件)

  • ジジェク「パリ襲撃のあとでこそ左翼は自らの根源的な西洋的出自を受け容れなければならない」 - Hello, How Low?

    スラヴォイ・ジジェクの2015年11月16日の論説(抄訳です)。 http://inthesetimes.com/article/18605/breaking-the-taboos-in-the-wake-of-paris-attacks-the-left-must-embrace-its 2015年前半には、ヨーロッパはラディカルな解放運動(シィリザとポデモス)に熱中していたが、後半には注目は難民という「人道的な」トピックに移った。階級闘争は文字通り後退し、文化リベラル的な寛容と連帯というトピックに取って代わられた。11月13日金曜日、パリでテロによる殺戮が起きると、このトピック(いまだ巨大な社会経済的問題と関係している)でさえ今や、テロの脅威との容赦なき戦いに没頭する民主主義的勢力の単純な反対にあって、勢いを削がれている。 次に起きるのが何かを想像するのは容易い。難民のなかにいるはずの

    ジジェク「パリ襲撃のあとでこそ左翼は自らの根源的な西洋的出自を受け容れなければならない」 - Hello, How Low?
  • 坂口安吾と小林秀雄

    小林は骨董品をさがすやうに文学を探してゐる。そして、小さな掘出し物をして、むやみに理屈をつけすぎ、有難がりすぎてゐる。埃をかぶつて寝てゐる奴をひきだしてきて、修繕したり説明をつけて陳列する必要はないのである。西行だの実朝の歌など、君の解説ぬきで、手ぶらで、おつぽり出してみたまへ。何物でもないではないか。芸術は自在奔放なものだ。それ自体が力の権化で、解説ぬきで、横行闊歩してゐるものだ。(坂口安吾「通俗と変貌と 」初出:「書評 第二巻第一号」1947(昭和22)年1月1日発行) 小林秀雄は、作家は何を書いたか、といふことよりも、何を書かなかつたか、といふことの方に意味があるといふ。そんな馬鹿げた屁理窟があるものか。(同上)

  • 今までに存在した世界人口累計

    前回、水村美苗の講演での発言でちょっと気になる箇所を挙げたが、を読んでいても、こういう疑念はしばしばあるもので、むしろ二流以下の評論家などの文には、枚挙に暇がないといえる。この人の言うことならほぼ間違いないだろうと思われる信頼のおける著者にだってときにはある。 たとえば、かなり入れ込んで敬愛している中井久夫の『日時計の影』所収の二つのエッセイから引用してみよう。 現生人類は第四氷河期を生き延びて、今は第四間氷期にいる(もっとも最近の研究でも氷河期は十二回あったそうだ)。だが氷河期百万年の歴史も宇宙の歴史からみれば一瞬である。実際、今までに存在した現生人類は(推定の根拠は知らないが)百億人、そのうち今生きている人は二〇〇八年で何とその三分の二の六七億人だそうである。人類はバッタの大発生の一回分にすぎないのかもしれない。そして、人類の垂れ流した大量の物を黙々と吸収している最大のものは海洋であ

    今までに存在した世界人口累計