ヒト培養細胞株にゲノム編集法を用いて、特定の遺伝子変化が放射線感受性に与える影響を高感度かつ定量的に評価する解析手法を確立しました。 DNA損傷修復を司るATM遺伝子のヘテロ変異が、放射線感受性個人差を規定する遺伝子変化の一つであることを実証しました。 広島大学原爆放射線医科学研究所の松浦伸也教授、宮本達雄講師、エカテリーナ・ロイバ大学院生らの研究グループは、ゲノム編集法(注1)を用いて毛細血管拡張性運動失調症(注2)の原因遺伝子であるATM遺伝子(注3)のヘテロ変異が放射線感受性(注4)の個人差を規定する要因の一つであることを実証しました。従来、喫煙などの生活習慣やヒト集団の多様な遺伝的背景によっても放射線感受性は影響されるため、放射線感受性の個人差を決定する遺伝子変化の影響を特異的に検出することは難しいとされてきました。今回、広島大学大学院理学研究科、医歯薬保健学研究科、茨城大学理学部