関西電力の12年3月期連結決算の最終(当期)損益が2900億円程度の赤字になる見通しであることが25日、分かった。1951年の会社設立以来、過去最悪の赤字幅。定期検査で停止したままの原子力発電所の代替として、火力発電の燃料費がかさんだ。27日にも発表する。 東京電力福島第1原発事故後、定期検査入りした原発が順次停止。今月20日には関電の全原発が停止したが、「原発の再稼働時期が見通せない」として、年間の業績予想を示していなかった。経済産業省原子力安全・保安院が大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の安全評価(ストレステスト)を妥当と判断したが、再稼働に必要な地元同意を今年度中に取り付ける見通しは立たず、赤字幅の圧縮は不可能と判断した。役員報酬の減額も検討する。 火力発電の稼働増によって、昨年4月から12月までの燃料費が5023億円と前年同期の約2倍になった。他電力会社からの電力融通や企業の