「『基本ソフト、ウイルスに強く――経産省、民間とチーム』経済産業省はコンピューターウイルスの攻撃に強い基本ソフト(OS)づくりに乗り出す…」。8月28日付の日本経済新聞朝刊に、このような記事が掲載された。内容を額面通りに受け取ると、日本政府がLinuxやトロンをベースにした独自OSを2005年度までに完成させるという、大スクープである。結論から言うと、この記事は飛躍しすぎであり、実現の可能性はほとんど見えていない。 記事の内容をまとめると、こうだ。「来年度中に民間のシステム会社なども交えた開発チームをつくり、Linuxやトロンを改良したOSを2005年度までに完成させる。防衛庁など機密情報を扱う政府部門での採用を目指し、将来は民間企業にも開放する。ウイルスが侵入してカーネルが被害に遭った場合、自動的に修復する機能を導入する」。 日経コンピュータの取材によると、経産省は来年度から、Linux
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