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  • 日銀の正常化が困難を極める原因のひとつがアベノミクス | 牛さん熊さんブログ

    米国の中央銀行にあたるFRBは正常化に向けた歩みを着々と進め、カナダの中央銀行も利上げが視野に入りつつある。イングランド銀行では利上げ推進派が3名に増え、こちらもいずれかのタイミングで利上げを決定する可能性が出てきた。ちなみにイングランド銀行は議長である総裁が少数派となることもあるなど、空気など読まずに当に意味での多数決で金融政策が決定されることがありうる。ECBもひとまず追加緩和に傾斜する姿勢を中立に戻している。 日銀も表向きは物価目標が達成できないことで強力な緩和を推し進めるという姿勢は維持しているものの、政策目標を量から金利に戻したことでステルステーパリングを行うなど、実際には少しブレーキを掛けている。 それでも欧米の中央銀行が正常化に向けて舵を取りつつある中、このままだと日銀だけが取り残されることも予想される。そのためか、ここにきて日銀の出口戦略に対する関心も高くなってきている。

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  • 通貨がいらない国、通貨が多い国、通貨が流出する国 | 牛さん熊さんブログ

    2016年末現在、マイナス金利政策を導入しているのは日とユーロ圏、そしてデンマーク、スウェーデン、スイスの中央銀行となっている。このうちデンマークやスウェーデンはキャッシュレス化が急ピッチで進んでいる。これはノルウェーなども同様で北欧諸国の現金通貨流通高はここ数年間が大きく減少している。これらの国に行く際は現金を持つ必要はない反面、クレジットカードなどがないとスウェーデンなどでは地下鉄に乗ることもできない。反対に少額の買い物でもカードで決済が可能となっている。 現金の流通を減らそうとしているのはこれら国々だけではない。韓国中央銀行は2020年までに硬貨を廃止する計画を立てている。韓国もカード決済システムが確立されているため、現金の決済率は低いそうである。硬貨製造や回収、管理コストなどのコストが軽減されるだけでもそれなりの経済効果が期待されるとか。 インドでは昨年、突然、高額紙幣が廃止され

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  • デンマークが国債発行を停止した理由 | 牛さん熊さんブログ

    デンマークはEU加盟国だが、2000年9月の国民投票においてユーロ参加を否決し、現在ユーロには参加していない。中央銀行はデンマーク国立銀行で、欧州中央銀行制度 (ESCB) に参加しているが、ユーロではなく独自の通貨クローネが発行されている。 デンマークの中央銀行であるデンマーク国立銀行は1月30日、国債発行を無期限に停止すると発表した。デンマーク政府は今年の資金需要をまかなうために総額750億デンマーククローネの国債を発行する予定だった。しかし、昨年から繰り越された黒字のほか、外貨準備などがあり、2015年の資金需要は既に満たされているということで、財務省と協議の上での決定した。 国債には三つの顔がある。政府の資金調達手段としての顔、資金の運用先としての顔、そして金利の指標となる長期金利としての顔である。デンマークは金融危機以前は大幅な財政黒字を記録しており、危機後に財政は悪化したものの

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  • 円安・金利安・原油安の理由 | 牛さん熊さんブログ

    12月1日にドル円は2007年8月以来の119円台まで上昇した。同日のアジア時間の取引で、米原油先物が2009年7月以来の安値となる64.10ドルまで下落した。さらにこの日、日の5年国債の利回りが0.1%を割り込み、0.095%と過去最低利回りに並んだ。 円安と金利安は日銀の異次元緩和によるところが大きい。10月31日の日銀による量的・質的緩和の拡大、つまり異次元緩和第二弾の目的は円安誘導にあったとみられる。その手段は国債の買い入れ額の拡大によるものが中心となっていたことで、国債の需給をさらに逼迫させた。そして、その日銀の異次元緩和第二弾を必要とさせた要因が原油安にあった。 今年7月あたりからの原油安の大きな背景には、米国産のシェールオイルとOPECの戦いにある。きわめて政治的な要因となっているが、原油安はニューヨーク連銀のダドリー総裁に言われるまでもなく、家計の実質所得の大きな伸びにつ

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  • 日銀の物価目標はすでに達成しているのか | 牛さん熊さんブログ

    31日の日経電子版に「家計の実感では物価2%達成?」との記事が掲載された。市場ではあまり材料視されていなかった29日の石田日銀審議委員の講演であったが、このなかに興味深いポイントがあった。 物価をみるにはいろいろな指標がある。消費者物価指数、企業物価指数、GDPデフレーターなどが代表的な指標となる。このなかで日銀が目標としているのは消費者物価指数であり、そのなかでも生鮮料品を除く、コア指数と呼ばれるものである。物価目標の設定の前からコアCPIが展望レポートなどでも使われてきたように、長らく日の物価の代表的なものとなっている。 消費者物価指数の算出にあたってはかなり複雑な構造となっている。これについては総務省統計局のサイトにも説明があるものの、具体的な新型テレビの評価等については明らかにされていないなど一部ブラックボックスとなっているところもある。それはさておき、以前からコアCPIを引き

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  • アベノミクスの最大の欠点 | 牛さん熊さんブログ

    内閣官房参与の田悦朗・静岡県立大学教授は23日の都内における講演で、日銀は来年4月以降に追加緩和を辞さない姿勢を明確にして欲しいと述べ、追加緩和手段としては、住宅ローン担保証券(MBS)などリスク性資産を買入れるのが望ましいとの見解を述べたそうである(ロイター)。 追加緩和は3%の消費増税で期待インフレが腰折れしないようにするためだそうだが、消費増税は当然のことながら、物価の上昇を招くことになる。たとえば、日銀の政策委員によるコアCPI予想(2013年7月の見通し)は+2.6~+3.7%だが、消費税率引き上げの影響を除くケースでは、+0.6~+1.7%となっている。 消費増税で庶民の物価観としても物価は上昇すると認識するのではなかろうか。むろん、消費増税による景気への悪影響で物価だけが上昇するが、景気は腰折れという事態は好ましくはない。これは私自身がいまだに良くわかっていないが、「期待イ

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  • 高橋財政を引き継ぐ異次元緩和のリスク | 牛さん熊さんブログ

    高橋財政に対する岩田日銀副総裁と私の見方には大きな違いがあるが、その最たるところは、日銀の国債引受に関する見方である。日銀の下関支店における「高橋是清翁顕彰シンポジウム」の講演で、岩田日銀副総裁は次のようにコメントしていた。 「高橋は、1935年には経済は安定軌道に乗ったと考え、歳出を削減するとともに、これ以上、日銀による国債引き受けを続けると、ハイパー・インフレになると考え、日銀の国債引き受けも止めようとしました。そのことが、軍事支出の増加を要求する軍部の反感を買い、高橋は 36年2 月26日に、青年将校によって暗殺されました。いわゆる、2・26 事件です」(岩田副総裁の下関での講演より) 1932年以降の政府支出の拡大要因は軍事費の拡大が主要因となったことで、財政政策の転換は簡単には行かず、1935年に高橋蔵相は軍備拡張を強引に要求する軍部と対立する。それが1936年の2・26事件によ

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  • 消費増税と国債への信認 | 牛さん熊さんブログ

    10月1日に政府は1日の閣議で、来年4月の消費税率8%の引き上げを決定した。消費増税については、反対派と賛成派がはっきりと別れていた。アベノミクスでリフレ派の意向を取り入れてきた安倍首相も慎重であったようだが、増税延期には新たな法律の成立も必要であり、来年度の消費増税による増税規模とほぼ規模の経済対策を盛り込むことで、決断せざるを得なかったものと思われる。 リフレ派の多くは、せっかく日銀がリフレ政策を実行してデフレからの脱却を目指しているなかにあり、それに水を差すような増税は「デフレと景気低迷の深い谷へと逆戻りしてしまう」(安倍首相)との懸念を主張していた。ただし、リフレ派のなかには山幸三議員のように「デフレ脱却と消費税率引き上げは関係ない」と述べ、予定通りの消費増税を進めるべきとの主張もみられた。山氏は「デフレは貨幣現象であり、貨幣を増やせば自動的に脱却する。日銀が一生懸命にやってい

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  • 祝、日銀当座預金100兆円突破 | 牛さん熊さんブログ

    9月26日に日銀の当座預金残高が初めて100兆円を突破した。アベノミクスがスタートした当時(昨年11月)は40兆円割れとなっていたが、4月の日銀の異次元緩和決定時に55兆円規模に。それ以降は日銀による大胆な国債買入などにより、当座預金残高は積み上がり、9月26日に100兆円を突破した。2013年12月末には107兆円、2014年12月末には175兆円に積み上がる予定。その結果、マネタリーベースが2013年12月末には200兆円、2014年12月末には270兆円に積み上がる予定となっている。 黒田日銀総裁は講演で次のように述べている。 「マネタリーベースは、3月末の146兆円から 8月末には177兆円まで拡大しており、年末の200兆円に向けて、着実に積み上げています。また、長期国債の保有残高についても、3月末の91兆円から8月末には123兆円まで増加しており、年末の 140兆円に向けて、

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  • 異次元緩和による国債市場への影響(佐藤日銀審議委員の講演より) | 牛さん熊さんブログ

    7月22日の日銀の佐藤審議委員による福島での講演内容がなかなか興味深い。4月の異次元緩和による、日の長期金利がボラティリティを伴って上昇したことについては「政策期待から買われて実際の政策発動とともに材料出尽くしで売られた」とし、「巨額の国債買い入れが国債市場のリスク・プレミアムに働きかけ、名目金利を抑制する一方、政策効果が発現すれば経済・物価情勢の改善を先取りする形で名目金利には上昇圧力が加わる」との二面性に着目したボラティリティ上昇が影響したと分析している。また「日銀行が短期金利安定へのコミットメントを放棄したのではないかとの誤解が一部にみられた」とも指摘している。 4月5日の国債市場の動きについては、債券先物や長期金利とされる10年国債の利回りの変動幅などが注目されたが、最も注意すべきは岩盤のように動かなかった中期債の利回りが大きく上昇したことにあった。この背景には日銀が銀短期金利

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  • 日本の長期金利上昇を力ずくで抑えられない理由 | 牛さん熊さんブログ

    の長期金利の跳ね上がりが注目されている。5月23日に日の長期金利は1.000%ちょうどまで上昇した。 4月4日の日銀の異次元緩和を受けて翌5日に債券市場はまれにみる乱高下となった。これは期初の中期債を主体とする国債に対する利益確定売りなどとともに、池の中に日銀というクジラが入り込んだことで、国債の流動性への懸念も意識されて、超長期債などが売り込まれたのが要因と思われた。 その乱高下した相場も次第に収まりかけたが、5月10日にドル円が100円台に乗せてきたことをきっかけに、再び国債は売られ5月23日に10年国債の利回り、つまり長期金利が1.000%に乗せてきたのである。 5月30日に日銀の黒田総裁は参議院の財政金融委員会で、長期金利の変動について、「長期国債の一部で価格が乱高下して変動が高まり、せっかく金利を圧縮して実質金利を下げていこうとしているのにプラスにならない」と述べたそうであ

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  • 日銀の国債買い入れの意味とは | 牛さん熊さんブログ

    4月26日に開催された日銀の金融政策決定会合の議事要旨が27日に公表された。黒田日銀総裁の「量的・質的金融緩和と金融システム」という26日の講演内容も日銀のサイトにアップされたため、こちらを含めて特に国債や長期金利に関する部分を見てみたい。 「量的・質的金融緩和」導入後の債券市場では、直後にやや振れが大きくなる局面があったが、その要因を日銀の政策委員は次のように分析を行っていた。 「複数の委員は、当初、市場は、金利の押し下げにつながる大規模な国債の買入れと、金利の押し上げにつながる「物価安定の目標」の早期実現への強い姿勢とが相反するものと受け止めて動揺した可能性があると指摘した。」(4月26日に開催された日銀の金融政策決定会合の議事要旨より)  この説明は一見そうかな、と思えるものの需給要因とファンダメンタルズ要因、テクニカルの要因が混在しており、それは分けて見ておく必要があるのではなかろ

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  • 23日の市場の動きと今後への不安 | 牛さん熊さんブログ

    5月23日の東京市場の動きは、記録にも記憶にも残るものであったと思われるので、少しまとめておきたい。 異変がまずあったのが債券市場。債券先物は寄付から前日比1円安と急落した。FRBが早ければ6月にも「出口」というか「正常化」に向けた動きをはじめる可能性が出てきたことで、22日に米国の長期金利が2%台に乗せたことがひとつの要因。22日の日銀金融政策決定会合後の黒田総裁の会見で、長期金利の上昇についてはそれほど懸念してはいないと認識され、これも嫌気されての債券売りであったと思われる。 債券先物は141円01銭に買い戻され、その後再び140円90銭まで売られて、8時53分にサーキット・ブレーカー発動し取引が10分間停止した。現物債は10年債主体に売られ、10年328回の利回りは1.000%ちょうどまで上昇した。つまり日の長期金利が昨年4月5日以来の1%台となったのである。 FRBの出口が意識さ

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  • 奇襲に成功したアベノミクスと高橋財政の違い | 牛さん熊さんブログ

    アベノミクスがスタートしたのは、衆院解散が正式に表明された2012年11月14日とされる。この日を境に円安の動きが加速され、日経平均が上昇トレンド入りする。安倍首相誕生への期待から円安・株高が急速に進むことになる。 市場に対する奇襲攻撃が開始されたのは、11月16日の衆院解散の翌11月17日における熊での安倍自民党総裁の街頭演説であった。安倍総裁は、衆院選後に政権を獲得した場合、金融緩和を強化するための日銀法改正を検討する考えを重ねて表明した上に、建設国債をできれば日銀に全部買ってもらう。新しいマネーが強制的に市場に出ていくと述べた。さらに同日の山口市での講演では、安倍総裁は、輪転機をぐるぐる回して、日銀行に無制限にお札を刷ってもらう、と発言したのである。 これ以前に、安倍自民党総裁は政権奪還後、政府と日銀はアコードを結び、インフレターゲットを設定する。目標達成までは無制限な対応を行い

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  • 異次元緩和受けて誰が国債を売買していたのか | 牛さん熊さんブログ

    証券業協会は5月20日に4月の公社債投資家別売買高を発表した。日銀は4月4日の金融政策決定会合で「量的・質的金融緩和の導入」を決めたことをきっかけに、債券相場は乱高下していた。この際に投資家がどのような動きを見せていたのか、これによりある程度把握できるかと思われる。 最大の売り手は都市銀行となっていた。中長期債主体に売り越しており、売越額は2兆7971億円。これを国債の投資家別売買高でみると、超長期は1513億円の売り越し、長期は1兆5005億円の売り越し、中期は1兆517億円の売り越しとなっていた。3月の都銀による長期債の買越額が2兆7924億円となっており、期が変わり、異次元緩和による一時的な利回り低下もあり、利益確定売りを入れたものと思われる。 ほかに売り越していたのは農林系金融機関で、7865億円の売り越しに。こちらは超長期を2981億円売り越し、長期を3175億円売り越し、中

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  • アベノミクスと高橋是清 | 牛さん熊さんブログ

    「アベノミクスとは何か ~日経済再生に向けた日の取組みと将来の課題~」という題の麻生太郎財務相の米ワシントンDC講演には下記のような発言も記されている。 「確かに、日は長きにわたるデフレーションを経験した唯一の国ですが、それはあくまで戦後の歴史について言った場合です。戦前まで振り返ってみて言わねばならんことは、日は、デフレーションからの脱却をやってのけた数少ない国のひとつであったという事実です。」 「ジョン・メイナード・ケインズが『一般理論』を出版したのは 1936年です。しかしそれ以前の1930年代初頭に、日でケインズ経済学的な政策を行った人物がいます。それが高橋是清です。彼は 20世紀初頭に財務大臣を 6度、総理を1度務めました。」 「彼は、まさに、いま私たちがしていることをやって日を救いました。大胆な金融緩和と財政出動がデフレーションのスパイラルを止めました。今日の私たち

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  • 矛盾だらけの異次元緩和 | 牛さん熊さんブログ

    日銀の当座預金残高が17日に69兆7200億円となり、過去最高を記録し約70兆円近くとなった。岩田規久男日銀副総裁は、就任前のインタビューにて、「インフレ率を2%にするためには、日銀当座預金を昨年末の約40兆円の倍、70~80兆円にすべきだ」と述べていた。 4月4日の金融政策決定会合で決めた量的・質的金融緩和策では、マネタリーベースが、年間60~70兆円に相当するベースで増加するよう金融市場調節を行うとしていた。年間60~70兆円というのはマネタリーベースの増加ベースとなり、2012年末のマネタリーベースの実績138兆円規模が、2013年度が200兆円、2014年末が270兆円となる。 岩田副総裁の発言が正しいとすれば、このピッチでのマネタリーベースの増加(増加分のほとんどは日銀当座預金)では、インフレ率は2%どころではなく跳ね上がりかねないのではなかろうか。 それ以前にすでに日銀の当座預

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  • イタリアの2年債利回りが過去最低になったことの意味 | 牛さん熊さんブログ

    4月22日の欧州市場では、イタリアの2年国債の利回りが一時1.208%まで下げ、ブルームバーグによるとデータ集計を開始した1993年以来の最低を記録したそうである。23日には1.2%を割り込みさらに記録を更新し、10年債利回りは2010年11月以来の4%割れとなった。 22日の日時間の夕方に、イタリアの2年債利回りが過去最低になったとの記事が出ていたが、これを見て一瞬目を疑った。ドイツやベルギー、オーストリアとかの2年債利回りではなく、イタリアの2年債利回りが過去最低を記録したのである。これは欧州のリスク後退を示す、大きな象徴的な出来事ではあるまいか。 ブルームバーグによるとイタリアの15年債利回りも4.23%と2006年12月以来の低水準となったそうである。2006年末と言えば、ギリシャ・ショックどころか、リーマン・ショック以前の水準である。 2010年1月に欧州委員会がギリシャの財政

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  • 日銀の当座預金残高がすでに70兆円規模に | 牛さん熊さんブログ

    日銀の当座預金残高が17日の速報ベースで69兆7200億円となり、過去最高を記録し約70兆円近くとなった。下記データもどうやら毎日チェックしておく必要がありそうである。 資料、日銀当座預金増減要因と金融調節(毎営業日更新) http://www3.boj.or.jp/market/jp/menu.htm 2001年3月から2006年3月まで続いた前回の量的緩和の際には、この日銀の当座預金残高が目標とされ、最終的には30~35兆円が目標とされていた。当時のこの目標に比べて、すでに倍の規模になっている。 そういえば岩田規久男日銀副総裁は就任前、どこかのサイトのインタビューにて、「インフレ率を2%にするためには、日銀当座預金を昨年末の約40兆円の倍、70~80兆円にすべきだ」と述べていた。日銀の大胆な異次元緩和で、すでにその目標値はほぼ達成されているようなのだが。 それはさておき、ここにきて当座

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