オウム真理教の元信者で、都庁爆弾事件に使われた爆弾の原材料を運んだとして殺人幇助罪に問われ、東京高裁が無罪とした菊地直子さんについて、最高裁第一小法廷(池上政幸裁判長、大谷直人裁判官、小池裕裁判官、木澤克之裁判官、山口厚裁判官)が検察側の上告を棄却した。これで無罪が確定する。妥当な結論であり、幾重にも推論や可能性を重ねて無理矢理有罪を導き出した一審判決を批判している点も適切と言えよう。 法廷での菊池被告 一審判決(杉山愼治裁判長、江美健一裁判官、戸塚絢子裁判官)は、いくつかの間接事実から彼女の認識を推測し、それを元に「(教団幹部であった井上嘉浩死刑囚らの活動が)人の殺傷が生じ得ることも想起することが可能である」と可能性を論じたかと思うと、それがいつのまにか前提事実として扱って、「人の殺傷を伴うことがあり得ると認識した」と新たな認識へと飛躍させるなど、刑事裁判の判断のあり方として非常に問題が
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