通学の交通費が払えない 変わらない「高校中退と貧困」の構図 (WEDGE 2012年04月25日掲載) 2012年4月25日(水)配信 2ページ中 1ページ目 前のページ | 1 | 2 | 次のページ 2009年10月、『ドキュメント高校中退――いま、貧困が生まれる場所』(筑摩書房)を出版し、毎年生まれる十万人近い高校中退者たちの実情をルポした。彼らを中退に追い込む原因の多くは「貧困」であり、彼らもまた、仕事にありつけず、社会の底辺で生きていくことになる。こうして「再生産」された貧困が今や日本社会に大きな影響を与えている。「貧困連鎖社会」の現状とは――。 2008年4月に都立高校に入学した生徒の1割が中退(転学、留年含めた数)していたという報道があった。(朝日新聞2012年2月9日付)2008年に入学した生徒4万66人のうち、3年生で卒業した数は3万6424人で90%だった。大阪のあ